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【 ご時世 】

「はあ。どうすっかな、仕事。もう人間やめようかな」

 ぺらぺらと分厚い本の頁をめくる。

 …――今や学問や商売の時代。苛烈な弱肉強食が真理だった剣技と知略がものをいう時代は終わったのだ。とても安寧な時代がおとずれていた。

 拙者は武士。

 武士と言っても仕える主家はない、いわゆる浪人である。拙者が仕えていた主家は天下を治めた大名によって取りつぶしの憂き目を見た。即ち、戦国時代という生存競争で生き残れなかったのだ。

 主家を失ったあとの生活は想像に難くない。

 剣術には多少の覚えがあったゆえ、大店や農村の用心棒として雇われたり、町道場に入門して出稽古などをして、わずかばかり日銭を手に入れた。

 つまりその日暮らしだ。

 そうして再び侍として生きる為に何十という仕官先をめぐった。

 しかしながら……。

 天下太平。

 平和な世の中。今では町人達の算盤の音が響き渡っている。過去の戦(いくさ)も俳句で詠むほどに。そんな安穏としたご時世だ。浪人は溢れかえっている。だから拙者の仕官もままならない。数え切れないほどの仕官先に赴いても門前払い。

 そうして思い知らされせる。

 もう拙者のようななまくら侍の時代ではないのではあろうかと。

 学問と商売がものをいうご時世なんだと。

 …――そこまで読んでパタリと軽い音立てて本を閉じる。

 平日昼間の公園。

 俺は時間潰しにと下らない歴史小説を読んでいた。

 憎らしいほどの快晴で真夏の日射しが、肌を焦がすようにジリジリと突き刺す。先ほどコンビニで買った生ぬるいペットボトルのお茶を喉を鳴らして飲み干す。タバコに火をつけてから、銀色で安物の腕時計で時間を確認する。

 さて、面接の時間までには、まだ早いし、これからどうしようか。

 青い色のベンチにふて腐れたようごろんと寝転がる。

 昼寝でもしよう。

 俺は不景気の煽りで、リストラされてしまったサラリーマン。

 …――お払い箱になった浪人(サラリーマン)。

 空を見つめて深いため息。

「はあ。どうすっかな、仕事。もう人間やめようかな」

 もうどうでもいい。

 本当に。

ご時世、了。

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【 オニギリ 】

 …――目の前に宇宙人と思しき生物がいる。

 時は深夜。

 腹が減ったのでコンビニでなにかつまめるものを買おうと外出した。

 その時出会ったUFOから出てきた宇宙人。

 そいつは銀色のひょろ長い体で、やけに頭がでかい。目全体が墨を落したような漆黒で、丁度、レモンを横に置いた感じ形状をした瞳。鼻頭など見あたらず、鼻腔が真っ正面を向いている。唇もなく、ただそこに空洞があるといった感じだ。

 あり得ない程の宇宙人だろう?

 ベタベタな宇宙人。

 ロズウェルも裸足で逃げ出すレベルだぜ。

「……宇宙人」

 宇宙人が小さな声でつぶやく。

 発声したのが日本語だったのには驚くべき事だったのだが、それ以上に第一声がとても信じられない文言だったので余計におののく。

 ……宇宙人に宇宙人って言われた。

 俺ってそんなに不細工?

 なにげに傷つく。

 ってか、お前が宇宙人ッ!

 宇宙人が無線機を取り出し通信を始める。

「こちら調査A班のスズギだ。珍獣なる宇宙人と接近遭遇。これより交流を試みる。結果は追って報告する。以上、通信を終わる」

 珍獣扱いを受け頭に血がのぼる俺。

 恐怖がある一定の上限を超え、逆に震えが止まったのだ。同時にUFOから降りてきたどう見てもベタな宇宙人に宇宙人呼ばわりされた事に頭にくる。

 怒りが湧いたのだ。

「俺はれっきとした地球の人間だ。宇宙人はお前だろうがッ!」

 真っ黒な目が驚き見開かれる。

 そして反論がくる。

「僕だってれっきとしたピタゴラ星の人間だよ」

 そう言われてやっと意味が分かる。

 そうか……。

 ピタゴラ星人なスズキさんから見れば俺は宇宙人だな。うん。なんの疑いもなく。

 そうして俺とスズキさんの間に流れる気まずい沈黙。

 と唐突に口を開くスズキさん。

「食う?」

 とコンビニで100円セールで売ってる鮭のオニギリを指し出してきたのだ。

「あ、あ、あ、あっざす。宇宙人のスズキさん」

 と受け取った。

「喜んでくれて嬉しいよ。宇宙人」

 と答えてくれた。

 それは宇宙人が宇宙人と親睦をはかった瞬間であった。

オニギリ、了。

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【 原始人 】

 …――未開のジャングルで原始人を発見してしまった。

 そいつは素っ裸でフリチン。

 あまりにもベタ過ぎる原始人だが、目の前にいるんだから仕方がない。とにかく彼が男であって本当に良かったと思う。何故ならフリチンであるから女性であった場合、交流のしようがなかった。目のやりばに困るからな。

 彼に話しかける。

「こんにちは。ここに住んでいる原住民の方ですか?」

「うほっ?」

 やはり予想通り言葉は通じないか。

 と思った矢先。

「……うっぽ。い、いや、俺は向こう側から来た。ずっと遠くだ」

 と山の上を指さして日本語を話しやがった。

「へっ? しゃべれるの?」

 我ながらなんとも間の抜けた返しだ。

「俺の事はいい。君こそ旅行者か? 我々は危害を加えるつもりはない」

 なんと。

 俺が、一言、二言、言葉を口にしたら言語を学習しやがった。それとも前にも現代人との交流があって、俺達の言語を学んでいたのかもしれない。そのどちらにしろ、この原始人は学習能力というか知能が異様に高い。

 そこで実験をする事にした。

 それは釣り。

 いわゆる『魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教えよ』だな。

 もちろん俺は旅行者で、ここに釣りに来たのだ。だからこそ原始人にも釣りの楽しさを知って欲しかった。当然だが、釣りは彼の生活にも役に立つからな。

「そうです。旅行者です。ここに釣りに来たんです。どうです、一緒に釣りをやりませんか。釣りを知らないんだったら、俺が教えますんで、やりましょうよ」

「釣り?」

「はい。魚を釣るんです。魚との知恵比べです」

「知恵比べだとな。面白そうだな」

「はい。面白いですよ」

 それから俺と原始人は釣りを楽しんだ。むろん原始人にとっては生まれて初めての経験であったから、とても喜び嬉々揚々と釣りを楽しんでいた。それにしても……。

 やはりこの原始人、やたらと知能が高いぞ。

 釣りを一回教えただけで容易に覚えてしまって、俺以上に大漁をカマしている。師匠としては少々悔しいが教え甲斐がある。物覚えの良さに気を良くした俺に親心が生まれる。

 ならば釣った魚の調理方法でも教えてみようか。

 きっと喜ぶだろう。

 そして枯れ木を集めてライターを取り出し、火をつけ、焚き火をしようとする。

 塩焼きにするのだ。

「うぴっ!」

 な、なんだ。なんだ。大声を出すなよ。ビックリするじゃないか。

「ひ、火。火をつけるのか。それは止めた方がいい」

 さすが原始人。

 原始人にとって危険な火を難なく使いこなす現代人の感覚が信じられないんだろうな。俺は「大丈夫です。安心して待ってて下さい」と魚に串刺しにして塩をふる。その後、焚き火の周りに串刺しにした魚をあぶるように置く。

 いいにおいが辺りに充満する。

 いまだ戦く原始人。

「よし。焼けましたよ。ほら、火を怖がってないで食べてみて下さい」

 何となく、優越感というか、自尊心をくすぐられたというか、不思議と心地がいい。

 恐る恐る塩焼きを手に取る原始人。

「う、美味いッ!」

「でしょ。これが火の有効利用法です。もちろん燃え広がってしまった時に備えてバケツか何かに水を用意して下さいね。火は怖くないんです。むしろとても便利なんです」

 鼻高々に云々と解説してしまう俺。

 そんな言葉を聞いているのか、一心不乱に塩焼きにかぶり付く原始人。

 ほっこりとする俺。

 そんな俺達の一時の交流は終わりを迎える。俺が休暇を終え再び現代社会へと帰るべき時が来たのだ。もちろん原始人の存在は俺の中だけに留めておこう。彼には彼の生活があり、ただひっそりと平和に未開の地で生きて欲しいと願ったからだ。

 それが彼の幸せだろうと思った。

 頑張れよ。

 と心の中でつぶやいた。

 俺と別れた彼は木々が鬱蒼と茂るジャングルの中に素っ裸のまま消えていった。

 その後ろ姿はどことなく寂しそうにも感じた。

*****

原始人B「で、どうだった。惑星探査の結果は?」

原始人A「地球か。まだまだ未開の星だな。なにせいまだに服なんか着て、料理に火を使っているんだからな。確かに服はファッションですむが、火を使っているなんて信じられないだろう?」

原始人B「アハハ。火か。火な。あれは俺達の母星では、まず使わないな」

原始人A「そうだな。敢えて使わなくても日常生活になんの問題もないからな。むしろ火事になったりしたら、それこそ大赤字だぜ。やれやれだ」

原始人B「……未開の星と。よし、調査結果を母船に送信しておいたぜ」

原始人A「じゃ、帰るか。疲れたぜ」

 …――そうして未開のジャングルから静かに飛び出すハイテク宇宙船。

 巧みに操縦しているのはあの原始人。

 火を怖がった原始人。

「お、あれはUFOかッ! マジかよ。原始人とかUFOとか、今回の旅行は信じられない出来事ばっかり起るぜ。今年は何かいい事が起るかもな。アハッ」

 と俺は釣った魚を手に現代社会へと帰っていった。

原始人、了。

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【 走れッ! 】

 …――持病がなく健康なのが自慢な俺。

 しかし俺に病気はないと断言すると妻は決まっていぶかしむ。

 超健康体な俺が羨ましいのだろうか。

 そう思える。

 とにかくがん検診などは必ず受けるし、タバコだって吸わない。もちろん夜は早く寝て早朝に起きる。起きたらラジオ体操。そのあと町内を軽くジョギングする。酒も飲まない。暴飲暴食もしない。健康には人一倍気をつけている。

 その甲斐あり健康診断では常に健康体そのもの。

 遺伝性の病気も気にしていて家系図を引っ張りだし、過去に病気をした者はいないか細やかに調べた。その結果、我が一族は皆、超健康体の集まりだという事が分った。

 そこまでしたのだ。持病はないと、きっぱりと断言出来る。

 それでも怪訝そうな妻。

 そんな俺の趣味は競馬。今度、ボーナスが出たら全額お馬さんに突っ込む。俺が稼いだカネだ。妻にも文句は言わせない。そうすると、いつも妻に言われる一言。

「あんた、それもはや病気だから」

走れッ! 、了。

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【 小生はダメ人間なり 】

 私のお兄ちゃんはダメ人間。

 夏目家の恥さらし。

 いつも屁をこくし、ものを食べる時にくちゃくちゃと音を立てて下品。もちろん女の私が一緒に住んでるのにトイレを占拠する。それどころかウンコをして流さなかった事まである。その時の言いぐさが、またすごい。

「いやな。でっかいウンコが出てよ。あまりに嬉しくなっちまって、お前にも確認して欲しくてよ。どうだ? 凄いウンコだろう。世界新かもな。アハハ」

 アハハじゃないわよ。

 うら若き乙女にウンコを見せてどうするんだっての。

 もちろんお兄ちゃんは社会人。でも仕事はなにをしているのかさっぱり。なんだか下らないエロ小説だか、エロ記事だかを書いているのはちらっと見かけたが、基本的に家とは別にある事務所で活動しいるから一切不明。一度だけ、事務所に行った事はあるんだけど、なんだか怪しいピンク色の照明がギラギラと光っていて、素直に引いた。どん引き。ただ引き籠もりよりか幾分マシかもしれないけどさ。

 本当になにをやっている人なんだろう。

 お兄ちゃんって……。

 どっちにしろダメ人間はなにをやったってダメ人間には変わりがないけどさ。

 そんなお兄ちゃんが私の学校に来た事がある。

 なんでも持っていくのを忘れてしまったお弁当を届けてくれたらしく、校門前に着いてから友達を使って連絡してきた。お兄ちゃんにしては珍しい心がけだなとか不思議に思いながらも校門に向かった私。そこで目の当たりにした信じられない光景。

 く、食ってやがる。

 晴れやかな顔をして、もくもくと口を動かしてやがる。

 当然、きちんとレジャーシートを敷いて、まるでピクニック気分な、ど阿呆。そうして私の姿を見つけて可愛いタコさんウィンナーを口の端からちらちらとのぞかせながら意気揚々と右手を挙げるお兄ちゃん。

 この時ほど殺意というものが昂ぶった事はない。後にも先にも。

 …――そんなお兄ちゃんの名は漱石。

 夏目漱石。

小生はダメ人間なり、了。

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将来、月に移住したいと思う今日この頃。現実的には一歩、一歩、着実に。基本を大事に。

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