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E★エブリスタ

では、▼以下より、私の世界をお楽しみ下さい。
     

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【 その前に 】

優良ドライバー。五年以上無事故、無違反。そんな僕は十一歳の中学生。

その前に……、了。

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【 シンクロニシティー 】

「ねえ。風邪ひいたんだけど風邪薬ない?」

俺は母親に言う。
テレビを見ていた母親が面倒くさそうに答える。

「戸棚の中にあるわよ」

それだけいうと母親はまたテレビでやってるサスペンスドラマに視線を移す。
どうやらサスペンスドラマがいいところらしい。
被害者が死ぬところだな。

「あ。被害者が死んだわ。犯人は……、きっとあいつだと思うのよね」

母親が一人言を言う。
ていうか息子が風邪ひいたっていってるんだぞ。心配じゃないのかよ?
風邪だってこじらせれば死ぬ事だってあるんだぜ。

「薬ないよ……。ああ。鼻水出るし頭が痛い。なあ、ちょっとは気を遣ってくれよ」

俺が愚痴をこぼす。

「じゃ、とっとと寝なさい」

「うう。そうするわ。じゃさ。風邪薬探しておいてよ。頼むからさ」

「はい。はい。安らかに眠りなさいな。って、あっ……」

……サスペンスドラマ見すぎ。

くわっ。

シンクロニシティー、了。

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【 どこに行く? 】

…――ああ。疲れた。

毎日、毎日、心をすり減らして体を酷使し明日が一ヶ月ぶりの休みだ。
この一ヶ月間、まともに休めなかった。
やっと休める。

…――ああ。疲れた。

でも休みを取ったら絶対に行きたい所があったんだ。
たった一日だが一日あれば充分だ。
やっと楽になれる。

明日は休みだ。明日になれば俺は青木ヶ原の樹海に行って……。

ぐわっ。

どこに行く? 、了。

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【 連載小説、Mメーク 】

真面目な転生ものがなかったので、こいつを投下w 十九話、以下続刊。

お話概要。

異世界フルムーンに転生しMメイクというお金を稼ぐゲームに参加する天花由牙。
彼は生前、悪魔の罠師の異名を持つ天才ギャンブラーだった。
由牙は果たしてMメークで優勝できるのか。

いや、そもそもMメークというゲームは何の為に開催されたのか……。

謎が謎を呼ぶシリアス異世界転生物語。

▼Mメイク、00 プロローグ、死ぬ間際にて
http://kokolost.blog.fc2.com/blog-entry-666.html
▼Mメーク、01 プロローグ2、ステータス
http://kokolost.blog.fc2.com/blog-entry-667.html
▼Mメーク、02 ファースト・コンタクト
http://kokolost.blog.fc2.com/blog-entry-677.html
▼Mメーク、03 枯れ果てた涙
http://kokolost.blog.fc2.com/blog-entry-675.html
▼Mメーク、04 思い込みと勘違い
http://kokolost.blog.fc2.com/blog-entry-676.html
▼Mメーク、05 正確無比
http://kokolost.blog.fc2.com/blog-entry-679.html
▼Mメーク、06 利用という流儀
http://kokolost.blog.fc2.com/blog-entry-682.html
▼Mメーク、07 戦略と戦術
http://kokolost.blog.fc2.com/blog-entry-683.html
▼Mメーク、08 勝てそうにない勝負
http://kokolost.blog.fc2.com/blog-entry-692.html
▼Mメーク、09 レン
http://kokolost.blog.fc2.com/blog-entry-701.html
▼Mメーク、10 蓮花の力
http://kokolost.blog.fc2.com/blog-entry-709.html
▼Mメーク、11 それぞれの仕事
http://kokolost.blog.fc2.com/blog-entry-712.html
▼Mメーク、12 それぞれの思惑
http://kokolost.blog.fc2.com/blog-entry-720.html
▼Mメーク、13 流れ
http://kokolost.blog.fc2.com/blog-entry-723.html
▼Mメーク、14 琉宇の戦略
http://kokolost.blog.fc2.com/blog-entry-725.html
▼Mメーク、15 決着
http://kokolost.blog.fc2.com/blog-entry-727.html
▼Mメーク、16 ボクの真実
http://kokolost.blog.fc2.com/blog-entry-728.html
▼Mメーク、17 ルール
http://kokolost.blog.fc2.com/blog-entry-729.html
▼Mメーク、18 ゲーマーという生き物
http://kokolost.blog.fc2.com/blog-entry-731.html

Mメーク、了。

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【 Mメーク、01 プロローグ2、ステータス 】

「うーん。やっぱり幻術系魔法の適正でしょうねえ。つまらないなあ」

 混濁した意識の中、あのとぼけた神の声が聞こえる。俺は今、浮遊している。そんな感覚がある。そうとしか言えない。現状が把握できないのだ。

 現状を素早く把握するのは全ての基本。

 普通に生きていればそれはないがしろにされる。日常では平和が続くからだ。平常時であればデメリットを被ってもさして状況は変わらない。しかし鉄火場という非日常で生きてきた俺には必須だった。小さなミスが命取りなのだ。

 そんな俺が把握できない現状。

 神とやらが言うにはフルムーンという世界に転生しMメークというゲームに参加する事となるはずなんだが……。

「ちょっと待って下さいですう」

 またあのおどけたようなとぼけた声が聞こえる。俺の意識が一気に醒める。こいつは昼行灯だ。わざととぼけた声でしゃべっているのだ。そして一人言がどうのこうのとかいう件はわざと失敗して敢えて醜態をさらしたのだ。

 俺もよく使う手だ。

 相手の緊張感を解きほぐし警戒心を薄れさせる。心理操作の基本中の基本。だが……、これができる人物は優れた人格を持っている。そう判断できる。

 そして緊張感を解きほぐした意味は……。

 今の場合で言えば転生などという人間の摂理に反するような事を提案し、あまつさえMメークなどというふざけたゲームを受け入れやすくする為だろう。神と名乗ったこいつは一筋縄ではいかない相手だ。

 ゆえに心が再び沸きたち臨戦態勢をとった。

「あれ? そんなに構えないで下さいよお。ボクは敵じゃありませんよお」

 敵じゃない? そんな言葉に騙されるか。少なくとも油断できる相手じゃない。

「あ。そんな事より、転生する前に……」

「なんだ?」

「君のステータスを決めないといけませんねえ。大事な事ですよお」

 ステータスだと? なんだそれは?

「……ステータス?」

 俺は探るよう慎重に言葉を吐く。今だ警戒心を解いていないのだ。

「そうですう。ステータスです。どんな能力がいいですう? やっぱりチートですかねえ。うふふふ。それとも卓越したスキルでしょうかあ」

 チート? スキル?

「チートってなんだ? 聞いた事もないぞ」

「あれれ。由牙様は横文字に弱いんですねえ。簡単に言うとずるい位、凄い能力ですよ。強いって事ですう。聞いた事ありません? 今の世の中常識なんですがねえ」

 要するにイカサマか。

 イカサマを否定する気にはなれない。何故ならイカサマは手品師がマジックを魅せるのと同義だからだ。手品師のマジックは賞賛されるだろう? イカサマはあれとなにも変わらないと考えている。もちろん俺とて悪魔の罠師の異名を持つ勝負師。時にはイカサマを駆使し心理的な落とし穴にハメる事を得意としている。

 イカサマはバレなければイカサマではない。

 これは俺の原理原則でもある。バレる様なイカサマを行なうヤツが敗者なんだ。敗者と勝者の違いはここにある。勝者も常に勝ち続ける事はできない。しかし鉄火場で生きる人間には一勝負の負けが人生すらも狂わせる。もちろん敢えて負ける場合もある。わざと負けて次のより大きな勝負に勝つ為にな。その場合は大枠で見て勝ちになるだろう。ゆえにイカサマを使う。それも一手段にすぎないのだ。勝ち続ける、つまり生き残る為にはな。

 もちろん敢えてイカサマを行なわない場合もある。

 それはイカサマを使ってもバレる場合とイカサマが有効ではないと判断した場合だ。両者ともイカサマは有用ではない。むしろイカサマを行なう事によって負けてしまう危険性がある。要するに時と場合によって一番最善の方法を選ぶのだ。ま、人によって判断は分かれるところだが少なくとも俺はそうして鉄火場を生き抜いてきた。

「チートな能力は欲しいですかあ」

 Mメークはカネを稼ぐゲームなんだろう。ならばいらないの一手だ。

「いらない」

 何故、いらないと判断したのか。フルムーンという世界がどんな世界なのかは今だ俺の中で判断できていない。が、Mメークは何となく理解した。要するにカネを稼ぐゲームなのだ。つまり弱い方がカネを奪う対象である敵が油断する。できれば子供の方がいい。子供を警戒する大人は少ないからな。

 ゆえに裏で動きやすい。

 そしてMメークはなにも敵を物理的に倒す事は重要視していないよう感じがある。もちろん敵を倒してカネを稼ぐ方法もあるだろうが、商売をしたり、投資をしたり、もちろんギャンブルをしたりして稼げばいいのだ。なにも命を危険に晒す事はない。だからいらないの一手を打つ。それが最善だろう。

「あれれ。いいんですかあ? 弱っちいとなにかと苦労しますよお。なにせフルムーンは剣と魔法の世界ですう。今まで住んでいた治安のいい現代日本とは違い魔物もいるんですから。本当にいらないんですかあ?」

「くどい。俺は決めた手を変える気はない。そうして生きてきた」

「とほほ。由牙様はまだ分かっていないようでねえ。フルムーンでの生活は街の外に出れば、そこは生死と隣り合わせの世界なんですよお。やれやれ」

「くどい。それよりもスキルとやらの説明を頼む」

 俺は一喝する。こうやってとぼける相手には有効な手段だ。相手の思い通りに事を運ばせない。そうして最後には俺が勝つのだ。

「とほほ。そうですか。ではチートは無しの方向で考えますう。そそ。スキルの説明ですね。スキルとは才能です。フルムーンには様々なスキルが存在します。それはモノ造りの才能から人を騙す才能まで多種多様ですう」

 才能か。そうだな。いくら身体能力が弱かろうと才能さえあればなんとかなる。いや、むしろ弱くて才能がある方がなにかと動きやすい。才能は隠す事が可能だからな。隠してしまえば敵を油断させられる。能ある鷹は爪を隠すだ。

 まず最初の一手打つ前にでアドバンテージを奪う事ができるというわけだ。

「理解した。で、そのスキルは好きなものが選べるのか?」

「はい。そうですう。もちろん今まで元の世界で生きてきた知識、経験、技術は継承しますう。それらは隠しステータスですう」

 当然だ。神は天才達を集めてMメークを開催すると言ってた。つまり天才達がフルムーンでその才能を発揮する為には生前の知識、経験、技術がなければならない。なければただの凡人になってしまう。それでは敢えて天才達を集める意味がない。そういう事だろ? 読めてたぜ。

「では、選ぼうか」

「はい。どんなスキルでも創る事ができますのでなんなりと。ただし一つだけですう。そういう縛りを入れておかないと無限に選び続ける人もいるからですう」

 一つだけか。妥当だろう。スキルがいくつもある人間はそれこそ無敵であり、Mメークというゲーム自体が成り立たなくなってしまう。それは主催者側である神の望むところじゃないんだろうな。了解した。

「……ふふふっ。読めてますよお」

 神がつぶやいた。俺は聞き逃してしまい少し考えた。少なくともギャンブラーとしての才能はすでにあるのだからそれを最大限生かせる才能がいいな。よし。決まったぞ。

「幻を見せる才能でも大丈夫なのか?」

「あ。魔法に属するスキルですねえ。大丈夫ですよお。幻術系魔法が得意という事になりますが、それでいいでしょうかあ。よろしければ決定しますが」

「うむ。頼んだ」

 幻を見せる才能。つまり手品師のマジックをタネも仕掛けもなく相手に無条件で信じさせられる事ができる才能だ。イカサマの極みと言えよう。ギャンブラーである俺にはうってつけの才能と言えるだろう。

「では、天花由牙様のステータスはこんな感じになりますう」

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

名前:天花由牙。
性別:男(♂)。
年齢:15歳 グレゴア歴宵の月、17日生まれ。
職業:ギャンブラー。
レベル:1
HP  (体力):07
MP  (魔法):14
STR(攻撃力):15
DEX(器用さ):76
AGI(素早さ):07
VIT(生命力):20
INT (知力):33
CHA (魅力):11
LUC (幸運):52

スキル:幻術系魔法適正レベル15

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 なんだか英語の羅列が続いて頭が痛くなる。しかし横に日本語が書いてあるから何となくは理解ができる。十五歳か。子供だな。ラッキーだ。俺の勝負運が幸運を呼んだんだろう。そして器用さと知力、幸運がずば抜けて高いな。確かにギャンブラーにとっては必須な能力と言える。待てよ。もしかしたらステータスを確認すれば(※確認出来れば)ある程度、相手の職業を読めるかもしれない。俺の器用さと知力、幸運が妙に高い事を考慮に入れればだ。なるほど。

 俺がそんな事を考えていると神が続けた。

「ではでは、お待たせしました。これから転生してもらいますう」

 ここでまた俺の意識が混濁した。今度こそ正真正銘フルムーンに転生しMメークというゲームに参加する為に……。

「きゃはっ。やっぱり幻術系魔法の適正でしたねえ。ほら、そうなった」

 と神の声が聞こえた。

01 プロローグ2、ステータス、了。

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【 Mメイク、00 プロローグ、死ぬ間際にて 】

「ふふふっ。残念だったな。天花由牙(あまはな ゆいが)。さすがの悪魔の罠師と異名を持つお前でもこれで終いだな。天才の最後もあっけないもんだぜ」

 …――命を張ったギャンブルに負けた。

 無論、命を張ったのだから殺される。しかし後悔はしていない。いや、むしろ勝負事で死ねるのならば本望だった。

 それがギャンブラーだ。

 鉄火場で命を削り、果ての死。なにも不満はなかった。しかし一つだけ後悔というか、残念な事があった。それは……。いや、もう考えるのはよそう。命を張ったギャンブルで負けたのだ。ギャンブラーは引き際も肝心だ。

 俺は悪魔の罠師と呼ばれたギャンブラー。

 敵などいなかった。唯一、敵と言えるものは自分自身。当然、向かう所、敵なしで連戦連勝。そんな俺が命を張ったギャンブルで負けたのだ。もちろんちゃんとした理由があった。

 それは長年コンビを組んできた仲間の裏切り。

 仲間の心のケアを怠ったのだ。仲間の少しずつ溜まった不満がこのギャンブルで一気に噴火したというわけだ。

 仲間の不満に気づいた時は、すでに手遅れだった。

「悪いな。由牙さん。あんたは一流の打ち手だったよ。悪魔の罠師と呼ばれるのもよく分かる。でもあんたは俺を見なさすぎた。敗因はその一点だ」

 見なさすぎた。

 仲間は、いて当たり前。役に立っても感謝の一言もかけなかった。ヤツにとって自分は体のいい奴隷だとでも思っていたんだろう。俺は他人の心に無頓着すぎた。ゆえにヤツは裏切り、俺という人生に終止符を打った。

 だがな……。

 俺はこのギャンブルに賭けていたんだ。絶対に負けられないと。ゆえに命を張った。結果がお前の裏切りだとしても。それも結果の一つなんだからな。負けられなかったがゆえに結果のあるがままを受け入れる。それが真剣勝負ってもんだろう。だから後悔はない。一つだけ残念な事はあるが。

 俺は俺の死を受け入れた。その後の事は覚えていない。どこかに連れていかれ監禁され何日か経った後、殺される事となった。

 その瞬間。思考がゆっくりと巡る。なるほど。死ぬ瞬間とは様々な事を考えられるわけだな。走馬燈とは良く言ったもんだ。ははははっ。こんな事を知っても死ぬんだからどうとなるわけでもないが。それにしても興味深い。人間の死ぬ間際とは最高の思考時間なのかもな。

 脳細胞がフル活動する。

 フフフッ。どうやら俺は根っからのギャンブラーらしい。こんな時まで逆転の一手を打とうと思考が勝手に巡ってやがる。どう考えても完全に打つ手なしで、そして命も終わるというのに……。ギャンブラーか。悲しい生き物だな。

「およよっ」

 どこかから不思議な声が聞こえる。間が抜けたようにおどけた声。俺の生きてきた世界には存在しなかった声。なんだ? 俺は死んだんだろう?

「君、悪魔の罠師の異名を持つ天才ギャンブラー天花由牙様ですね。そんな天才ギャンブラー天花由牙様をフルムーンにご招待ですう。うふふふっ。ボクはね。今、天才達を集めてゲームをしようと目論んでいる神ですう」

 神……だと?

「名付けてMメーク。なに簡単なゲームですよ」

 Mメーク……、ゲーム。要するにギャンブルか? 勝負事であれば俺は負ける気がしない。が、俺は死んだんだろう?

「君はゲームに参加する」

 ?

「君は転生する」

 ?

「おっとと。一人言ですう。気にしないで下さいね」

 こいつ、とぼけたふりをしているが。俺の心が自然と臨戦態勢をとった。

「ゲームの説明をしますう。なに簡単なルールですよ。君にはボクが創った世界フルムーンでお金を貯めてもらいます。所持金ゼロから始まり他の参加者の誰よりも先に十億ペロを集めた人が優勝という単純なゲームですう」

「……言ってる事の意味が分からないが?」

「あ、不思議そうですね。そうです。君は元の世界で死んだんですう。だからMメークに招待できたんですよ。てへっ。そして生き返る。つまり異世界に転生してもらいますう」

 転生。なんだそれは。生き返るって?

「転生?」

「なんだ。君、転生も知らないんですか。天才が聞いて呆れますね。転生、つまりボクが創った世界フルムーンでもう一度人生をやり直してもらうって事ですう。そして十億ペロを集めてもらいますう」

「十億……、ペロ?」

 俺は夢でも見ているのか。それともこれが死後の世界なのか? と戸惑っていると神とやらが勝手に話を進める。

「ペロはフルムーンという異世界の国際通貨ですう。一ペロは日本円で一円と考えてもらって結構ですよお。どうです? 俄然、興味が湧いてきたのでは? お金ってギャンブラーにとって一番分かりやすい評価ですもんね」

 ゲーム、つまり勝負事に関しては負けなど考えた事がない。しかしそのフルムーンとやらに転生してゲームに参加するメリットはあるのか。例えば優勝したとしてその見返りはなんだ?

「そのMメークとやらに参加する俺のメリットはなんだ?」

「……ボク、知ってますよ。君は死ぬ直前残念に思った事があった。最後の勝負。まだ一つだけ奇策があったんでしょ。仲間の裏切りさえなければ一発逆転できた奇策がさあ。ねえ?」

「くっ。なにが言いたいんだ」

「つまり後悔してるって事でしょ? 根っからのギャンブラーですもんね。その奇策が果たして通用したのか知りたいって思ってません?」

 痛いところを突く神だな。本当に神か?

「なのでMメークで優勝すれば元の世界でもう一度生きるチャンスを進呈しますう。つまりあの奇策をもう一度打てるんですよ。天才ギャンブラーさん。どうです。これだけのメリット、他を探してもどこにもありませんよお」

 確かにな。このまま死んでもいいが、俺は俺が打とうとしていたあの一発逆転の奇策が通用したのか知りたい。もし、それが知れるならば……。

「じゃ、ゲームに参加しますか?」

 Mメークに参加する?
 はい  <
 いいえ


「ほら。ボクの言った通りでしょ。そうなった。うふふふ」

 まただ。空気がひりつく。こいつ、やっぱり昼行灯か。そう思えて仕方がない。

「あれれ。ごめんなさい。またまた一人言を言ってしまいました。てへへへ。ボクってお馬鹿さん。天花由牙様。ゲーム参加意志ありがとうございますう。では後は転生する意志があるかどうかの確認だけですう。フルムーンに転生しますか?」

 剣と魔法の世界フルムーンに転生する?
 はい  <
 いいえ

「きゃはっ。やっぱりボクの言った通りだ。そうなった」

 と神の声を聞くと同時に俺の意識は混濁した。そして神の言っていたフルムーンという見知らぬ異世界へと転生した。

 …――Mメークという謎のゲームに参加する為に。

00 プロローグ、死ぬ間際にて、了。

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【 メルを描くの心 】

メル

なんか色々、失敗気味のメルw
美少女という設定のはずが、全然、美少女じゃないw

まだまだ修行が足りませんな(/ω\)

メルを描くの心、了。
     

【 俺(アホ)が主人公だッ! 、レベル七、仲間 】

…――真の仲間とは苦楽を共にし幸せを共有して不幸を分け合うものである。
エジソンの隣りに住んでいたオッさんの従姉妹の女友達。

謎の人「フフフッ。ボクの力が必要なんだろう。言わなくても分かってるよ」

不敵に笑う戦士風の男。

謎の人「あ。しまった。ちくしょう。剣を忘れたぜ。取りに帰らなきゃ」

ビチと香恋は冒険に出た。
といっても二人の目的はまったく違っていた。

ビチ「ま、俺としてはまず金髪が可愛い美少女を仲間にしたいわけだ」

香恋「……仲間?」

ビチ「そうだ。美人で聡明、快活な女の子をな」

香恋「仲間だったら、私達のバランスを考えて戦士(♂)にするべきよ」

ビチ「いや、戦士とか職業はどうでもいい。それより美少女をゲットする方が最優先事項だ。異論はあるまい?」

香恋「異論だらけよ」

ビチ「……なんだよ。やっぱり戦士(♂)がいいのか?」

香恋「当たり前じゃない。私達に近接戦闘ができる仲間がいないのよ」

ビチ「戦士でもいい。が、男は嫌だ」

香恋「あんたの趣味なんて聞いてないわよ。男がいると何かと便利でしょうが」

ビチ「便利ってな。仲間ってもんはそんなもんじゃねえぞ。背中を任せられるようなヤツの事を言うんだよ。便利だとか必要だとかだな……」

香恋「出た。ビチの無駄に鋭い発言。ただ美少女を仲間にしたいだけだな」

ビチ「大体、股にチン……」

香恋「やっぱり。てか、乙女の前だっつうの。下品、止めい」

ビチ「冗談はさておき。俺は異世界転生ハーレムを楽しみにここにきたのだ。その計画に男は不必要だ。いや、正直、ロリッ子、お前も不必要だ」

香恋「前もそう言ってたわよね。なによ。その異世界転生ハーレムって?」

ビチ「異世界転生ハーレムというカテゴリーを知らんのか。やれやれだな。つまりあれだ。現実世界で不遇だったものが異世界に転生し、女の子とイチャイチャする需要に迎合した小説の一ジャンルだ」

香恋「要するに女の子とイチャイチャしたいわけね」

ビチ「うむ」

香恋「あんたみたいな不細工には無理よ」

ビチ「ぶ、不細工だと? いや、確かに俺は不細工だ。だがな。ゆくゆくは主人公になる人間だぞ。つまり主人公補正というものがだな……」

香恋「その不細工さは、主人公補正でも改善できないわよ。あきらめなさい」

ビチ「身も蓋もない事をいうなよ」

香恋「とにかくまずは近接戦闘ができる戦士(♂)を仲間にするわよ」

ビチ「ヤダ」

香恋「じゃ、なに? 愛して欲しいの?」

ビチ「愛されても俺にとって存在意義の異世界転生ハーレムは譲れない」

香恋「だから私が愛してあげるわ。それで我慢しなさい」

ビチ「お前の愛などいらぬわ」

香恋「……真面目に愛するわよ。いいの?」

ビチ「だからお前の愛などいらぬと言っているんだ。俺は美少女達とイチャイチャするのどうああ。これだけは絶対に譲れねえぜ」

謎の人「ハア、ハア。やっと追いついた。ま、主役は遅れてくるもんだ。今、君らを助けてやるぜ。待たせたな」

謎の人を他所に会話を続けるビチと香恋。

ビチ「俺は異世界転生ハーレムを楽しむ為に存在しているんだ」

香恋「しつこいな。アホな事言ってないで、戦士(♂)を仲間にするわよ。そうしないと物理的に魔物との戦闘が成り立たないわ。愛するわよ?」

ビチ「だからお前の愛などいらぬわッ!」

謎の人「あの……。ボクを忘れてはいませんか。ボク、君らを助けにきたんだけどさ。ねえ。ねえ。反応してよ。……って、盾を忘れっちった。ちくしょう。とりあえず家に取りに帰らないと。ごめん。またあとで」

そこに魔物が現われる。

踊る魔術師「ひひひっ。二人ともお取り込み中済まないが戦闘だ」

香恋「!」

ビチ「ま、魔物だと!?」

踊る魔術師「ひひひっ。どちらから殺して欲しい。俺は楽しみをあとに取っておくタイプでな。そっちのロリッ子を後回しにしたいがどうだ?」

ビチ「いや、ロリッ子からお願いします」

香恋「あんたね。こんなか弱い女子を盾に逃げる気?」

ビチ「か弱いだと? 女子だと? どの口が言うんだ。というかな。大体、俺は現実世界でも喧嘩一つした事がないヘッポコなんだよ。それが魔物と戦うだなんて格安自殺ツアーに参加するようなもんだぜ」

香恋「じゃ、なんであんたはログ・ガルドに来たのよ」

ビチ「異世界転生ハーレムを楽しむ為にだ。理由はそれ以外ない」

香恋「……魔物との戦闘もできないのに?」

ビチ「戦闘など仲間に任せてある。俺は美少女とウハウハできればそれでいいのだ」

香恋「……あんたの仲間になるヤツって不幸ね。って、私か。というより、さっきの仲間とは便利とか必要だとかじゃなくて……の件はどこにいったのよ。やっぱり、美少女を仲間にしたかっただけでしょ」

ビチ「うむ」

香恋「認めちゃったよ。この人。もしかしなくても最低かも……」

踊る魔術師「……あの。そろそろ戦闘を」

香恋「くっ。私は世界屈指の僧侶であるフングリの孫だけど……。どっちかっていうと近接戦闘より魔法攻撃の方が得意なのよね。あと回復系とか。やっぱり近接戦闘が得意なメンバーがいないと辛いわ」

ビチ「では、香恋ちゃん。華麗に倒してちゃって下さいな」

香恋「ビチ。だから私の話を聞いてなかったでしょ。私は近接戦闘が苦手なのよ。そんな私一人で魔物に立ち向かったところでたかがしれてるわ」

踊る魔術師「とにかく行くぞ。冒険者どもッ!」

ビチ「痛いのヤダ。絶対にヤダ」

香恋「……なに、こいつ。救いようがないほどしょうもないやつだ。本当にどうしよう。ビチから倒してもいい?」

謎の人「ゼエ、ゼエ。しゅ、主役は味方のピンチに颯爽と登場するもんだ。お待たせ。ボクに任せろッ!」

また謎の人を無視して話を進める一同。

踊る魔術師「ひひひっ。絶望しろ。沈黙の踊り(サイレンス)だ」

香恋「サ、サイレンス!?」

踊る魔術師「僧侶。お前は近接戦闘が苦手なんだろう。だったら魔法を封じてしまえばあとはまな板の上の鯉だ。ひひひっ。絶望しろ」

香恋「……最悪だわ。呪文を封じられた。なんなのあの踊り。呪文を封じられたらあとは死を待つのみだわさ……」

ビチ「変な踊りだな。でも変な踊りだったら負けないぞ」

ケツを突き出して踊り始めるビチ。

香恋「止めなさい」

ガンッ!

ビチ「痛いな。もう。無言で殴るの止めてくんない。本当に近接戦闘が苦手なの?」

香恋「ビチ、状況分かってる? このままじゃ、全滅よ」

ビチ「だから踊るって」

香恋「踊らんでいい。そんな事より、このピンチをどうするかって事よね」

戦士(♂)美男子「困っているのか? 助けてやろうか?」

香恋「!」

ビチ「……あれ? 聞き覚えのある声だな」

踊る魔術師「くっ。増援か。チッ、良かろう。相手をしてやろう」

戦士(♂)美男子「……うん? しまった。忘れ物をしてしまった。……ま、この戦闘が終わってからでもいいか」

踊る魔術師「忘れ物だと、えらく余裕だな」

戦士(♂)美男子「やれやれ、三下やられキャラがほざくな。塵に変えてやるぜ」

踊る魔術師「なにを。ふざけるな。お前など一秒あれば……グフッ!!」

戦士(♂)によって一刀両断にされる魔物。

戦士(♂)美男子「フッ。一秒? 笑止。そんなに時間がかかるのか。お前はもうすでに死んでいるぜ。時を感じたか?」

香恋「す、凄い」

ビチ「……この男、どっかで見た事があるんだよな。どこだったかな」

戦士(♂)美男子「二人とも怪我はなかったか?」

香恋「は、はい」

ビチ「ああ。でもお前、どこかで俺と会ってないか。思い出せないんだが」

戦士(♂)美男子「……いや。初めてだが?」

ビチ「そうか。気のせいか」

香恋「あ、あの……」

戦士(♂)美男子「なんだ。少女。そんなにうつむいて恥ずかしそうに」

香恋「あ、あの。私達、魔王を倒す為に旅をしてるんですが……」

ビチ「だから魔王なんて倒さないよ。俺は異世界転生ハーレムを目指しててだな」

香恋「ビチ。うっさい。愛するわよ」

ビチ「……」

香恋「今、近接戦闘が得意なメンバーがいないんです。もし良かったら仲間になってくれませんか。是非、お願いします」

ビチ「なッ。反対、反対ッ!」

香恋「……どうせ、男なんかいらないとか言うつもりでしょ。あんたは美少女命だもね。愛するわよ」

ビチ「ウッ。読まれてる。でも男は反対なんだい」

戦士(♂)美男子「……誘いは嬉しい」

香恋「じゃ、私達の仲間になってくれるんですね。心強いです」

ビチ「ていうかなんで敬語。ネコかぶってやがる。大体、こんな美男子が仲間にいたら、それこそ俺の異世界転生ハーレムが遠のくぜ。暗殺するか?」

戦士(♂)美男子「いや、勘違いするな。仲間にはなれないよ。俺にはすでに相棒がいて、二人で魔王を倒す旅を続けているんだ。俺の仲間は相棒だけで充分だ」

香恋「相棒……」

戦士(♂)美男子「そうだ。忘れてた。相棒をコカーラの街に忘れてきたんだった。すぐに街に戻らないと。怒ってるだろうな」

僧侶(♀)美少女「……だと思ったわ。ちゃんとついてきてるわよ」

戦士(♂)美男子「うおっ。驚いた」

僧侶(♀)美少女「もう。君が私を忘れる事は日常茶飯事ね。本当に私の事を愛しているの。疑わしいわ」

踊る魔術師「……くっ。まだだ。まだ俺は死んじゃいない」

僧侶(♀)美少女「はい。はい。消えなさい。消滅の法(ディサピアララス)」

踊る魔術師「ぐわっあああ」

戦士(♂)美男子「相変わらずお前は躊躇ねえな。ま、でも助かったよ」

僧侶(♀)美少女「だったら忘れてごめんなさいのキスは?」

戦士(♂)美男子「チッ、しゃねえな」

ビチ「なにを。キスだと。なんだ? この破廉恥な展開は……。そうか。思い出したぞ。破廉恥な展開でな。こいつらは俺が骨になってた時、近くでキャンプを張ったアイツらだ。そして骨の俺を燃やしたのは戦士(♂)美男子だ」

香恋「見事なコンビネーション。長年連れ添ったコンビじゃないとこうはいかないわ。そっか。お互い信頼し合ってるのね。だから背中を任せられる」

ビチ「そうか。やつらと初めて会った時は俺は骨だったから、やつらは俺の事を知らないわけだ。なるほどな。骨を燃やされた恨み忘れねえぜ。って忘れてたけどな。てへぺろ」

戦士(♂)美男子「じゃ、これで行くぜ。魔王を倒す旅を続けるもの同士、またどこかで会えたらいいな」

ビチ「待て、待て。まだ骨を燃やされた恨み晴らしてないぞ」

僧侶(♀)美少女「じゃね。バイバイ」

ビチ「ちくしょう。待てって」

香恋「そっか。あれが本当の仲間なのね。何となく分かった。羨ましい」

ビチ「テメエら。だから待てって。ちくしょう。この恨み、いつかきっと晴らしてやるからな。覚えてろッ!」

香恋「まずはこのアホと仲間にならなくちゃね。そこから始めようッ!」

謎の人「ゼエ、ゼエ。やっとやっと追いついたぜ。大丈夫だ。安心しろ。この俺が来たからには敵など瞬殺だ」

香恋「?」

ビチ「?」

謎の人「……もう忘れ物はないな。うん……。って、防具を忘れたああ」

泣きながら走り去る謎の人。
その後ろ姿を見ながら、きょとんとするビチと香恋。

香恋「誰? ビチの知り合い?」

ビチ「いや、俺は異世界からの転生だし、この世界に知り合いはいないぜ」

香恋「知り合いじゃないの? じゃ、誰よ。あいつ」

ビチ「知らん」

くわっ

レベル七、仲間、了。

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【 浪漫 】

「ロマンチックな場所を見つけたの。ドライブがてら行かない?」

彼女が提案してくる。
どうやら人気のドライブスポットという特集が組まれた週刊誌を読んだらしい。
それで見つけた人気沸騰中のロマンチックなスポット。

そこは空気が澄んでいて満天の星空が仰ぎ見られる絶好のスポットだった。
辺りには民家などなく、とても空気が美味らしく綺麗だそうだ。
近くには海もある。

潮騒の音が耳に心地いいらしい。……そんな場所。

……ロマンチックね。あまり興味がない。

「それより遊園地に行こうぜ」

俺は興味なしと他に楽しそうなところを提案する。

「……やだ」

駄々をこねる彼女。
うむ。そんなにロマンチックなポイントが好きだったか?
俺はちょっと困って彼女に笑いかける。

「今日はロマンチックな気分にひたりたいの。ねえ。お願い。ここに行こうよ」

ま、強固に反対する気もない。
それにロマンチックな気分にひたりたいのならばそれを邪魔する理由もない。
俺は彼女の悲しそうな顔を見つめ、もう一度、微笑みかける。

「行こうよ。ねえ」

「分かったよ。今日はお前の案に乗るよ。よし。そのスポットに行こう」

「やった。嬉しい。ありがとうね」

彼女の嬉しそうな顔が見られただけでも良しとするか。
そして人気のロマンチックなスポットを目指し、ドライブする事となった。

また彼女の笑顔を見られる。
そう思うと俺は心も軽く、アクセルを踏む足も軽かった。

「……ロマンチック」

「ええ。忘れてたわ。人気沸騰中なのよね」

そこには人気沸騰中のロマンチックスポットまで長蛇の列が出来ていた。
順番待ちの長蛇の列が……。

ロマンチック? なにそれ? 美味いのか?

くわかかかっ。

浪漫、了。

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【 俺(アホ)が主人公だッ! 、レベル六、等しく 】

人の命は地球より重いとどこぞの誰かさんが言った。
この言葉は重大な過失である。
何故か……。

では人以外の命は結局一銭五厘でしかないのかと……、そう言いたい。

が、言いたいだけで、それ以上の意味はない。
決して深読みしないように。
青年の主張w

フングリ「では復活させようか。よいな。香恋、ゴースト」

香恋「うん。お爺ちゃん」

ビチ「あ。ジジイ、デコに蚊が留まってるぞ」

フングリ「な、なに。どこにだ? 虫は嫌いなんだ。ゴキブリとかな」

ビチ「デコだよ。デコ」

パチン。

フングリ「……ふう。蚊のヤツめ。俺の血を吸うつもりだったのか」

ビチ「いや、愛する為にデコには止まらないでしょ」

香恋「私のお株が……」

フングリ「ゴースト、うっさいわ」

香恋「うふふふ。お爺ちゃんもゴーストの前では形無しね。確かにあのゴーストには、なにかあるわ。なにかは分からないけどさ」

フングリ「……ふう。失敬。ぶさまなところを見せてしまったな」

ビチ「小芝居はいいから、復活。復活ッ!」

フングリ「小芝居……」

香恋「あははは。本当に面白いわ。ゴーストのヤツ。愛し甲斐があるわね」

フングリ「コホン。良かろう。では復活の儀を執り行う」

ビチ「オッケー! 期待してるぜ」

香恋「何回もお爺ちゃんの復活の儀を見てるけど、今だ詳細を解明していないのよね。お爺ちゃんはどうやって人を復活させるのか。今回の復活の儀でその謎を解いてやるわ。謎を解けば愛せる幅が広がるしね」

それから一時間後……。

ビチ「……」

香恋「くっ。今回も良く分からなかったわ。さすがに復活の儀のメカニズムは難解過ぎて私にはまったく理解できないわ」

ビチ「手だ。足だ。そして、股に輝くはチン……」

ガンッ!

香恋「……下品、止めろ。乙女の前だぞ」

ビチ「痛いな。もう。無言で殴るの止めてくんない。って、痛いってッ!」

フングリ「そうだ。痛いだろ? 無事に復活したんだよ」

ビチ「……東京タワーから落ちて以来の痛いって感覚だ。復活ッ! やったぜッ!」

フングリ「東京タワーってなんだ?」

ビチ「秘・密」

香恋「それにしてもゴーストって不細工ね」

ビチ「不細工だと?」

香恋「そうよ。少なくとも私の好みじゃないわ。不細工」

ビチ「ふははは。俺は不細工だ。そうなのだ。不細工こそ俺とも言えるのだ。ゆえに不細工という言葉は俺の為にあるのだ」

ガンッ!

香恋「そんな事自慢しない」

ビチ「もう。だから無言で殴るの止めてくんない。普通に痛いんだからさ」

香恋「痛いのは当たり前よ。生きてるだからさ」

ビチ「そうだ。俺は復活したんだ。なんだか知らんが嬉しいぞ」

フングリ「うむ。ゴーストよ。この命を大事しろよ。復活できたからといっても安易にまた生き返られると死ぬなよ。今回は特別だ。心しろ」

ビチ「……いや、勇者だったら何回でも生き返らせるんだろ? ケチ臭い事言うなよ。俺とお前の仲じゃないか」

フングリ「親しくなった覚えはないぞ。ゴースト」

ビチ「……ケチ」

フングリ「ケチじゃない。人の命は地球より重いんだ。そう簡単にホイホイと生き返れると思われては心外だからな。分かったか」

ビチ「ウィッス」

香恋「ゴースト、それにしても良かったわね。生き返る事ができてさ」

ビチ「……でもちょっと不思議に思ったぞ」

フングリ「?」

香恋「?」

ビチ「前に神さまが言ってたんだが、神でも死んだものは生き返らせれんとな」

フングリ「そうか。やはり神が絡んでいたのか」

ビチ「?」

フングリ「お前にはなにかあると踏んでいたが、お前がこの世界に現われたのは神が絡んでいたという事だな。これで納得がいった。やはりお前はこのログ・ガルドという世界には必要な人間なんだ」

ビチ「……そんな事はどうでもいいよ。それより神さまでも生き返らせれないんだぜ。なんで人間風情のお前が生き返らせれるんだよ。納得いかんぜよ」

フングリ「俺は大陸の三英傑が一人、黄金の羽」

ビチ「はあ? 意味分かんねえし」

フングリ「ゴーストよ。何故、そう呼ばれるまでになったと思う?」

香恋「お爺ちゃんは七大天使の一人サリエルと契約してるのよ。死者の魂の看守であり堕天使のサリエルとね」

フングリ「うむ。霊魂の看守サリエルは他宗派でいうところの死神だ。死者の魂を狩ると言われている。そして月をも支配し、月とは創造、成長、衰退、破壊という満ち欠けを持つ。満ち欠けは生物の宿命を現しており、月に人の霊魂が保管されているのだ。そして、その月より、肉体に霊魂が送り込まれる。人が生まれ、魂が送り込まれるメカニズムを利用させてもらっているんだ」

ビチ「長げえよ。鼻くそほじるぞ?」

フングリ「……」

ビチ「あ。また蚊がデコに留まってるぞ。今度のはでかい。俺の鼻くそ並だぜ」

フングリ「だから虫はダメなんだって。この。くそっ。えいや」

パチン。

フングリ「ハア、ハア。蚊め。成敗ッ!」

ビチ「成敗じゃねえよ。堕天使サリエルやらと契約した英雄様が蚊の一匹に狼狽してんじゃねえってばさ」

フングリ「……」

ビチ「ま、要約すれば裏切った天使の力を使ってるって事か」

フングリ「そんなところだ。だから神にも死んだものを生き返らせる事は決して許されていないのだ」

ビチ「魂の件はオッケーだ。でも肉体はどうしたんだ。俺は骨すら燃やされてゴーストとして漂っていたんだぜ。それがなんでだ?」

フングリ「お前意外と細かいな」

ビチ「そうか?」

フングリ「……肉体は太古の失われたテクノロジー再生医療を使って復活させたのだ。クローン技術とも呼ばれたテクノロジーだ」

ビチ「クローン技術……」

香恋「私、聞いた事あるわ。人間のある一部分を使って錬金術のように培養し肉体を創り上げる技術でしょ。ホムンクルスの応用」

フングリ「そうだ。太古にはその技術は確立していたんだよ。それをクローン技術というのだ。そして堕天使サリエルの力を借り、そこにクローン技術を合わせてゴーストを甦らせたというわけだ。分かったか」

ビチ「……俺はアホだからよ。難しい事はさっぱり分からねえ。でも一つだけ分かった事があるぜ。甦らせるのは大変なんだなって事だ」

フングリ「うむ。それだけ分かっていればそれでいい。なにせお前が復活の儀を執り行うわけでもないしな。人の命は地球よりも重い。それを忘れるな」

ビチ「あ。蚊ッ!」

フングリ「うおっ。どこだ。寄るな。あっちに行けッ!」

ビチ「ウソ~ん。……ていうか一つ言いたい」

フングリ「なんだ?」

ビチ「お前、蚊とか平気で殺すよな」

フングリ「それがどうした。蚊に刺されたらかゆいし、俺は虫がダメなんだ」

ビチ「ロリッ子。お前もだ。お前、魔物とか平気で殺すよな。ゴーストである俺を浄化しようとしてたもんな。だろ?」

香恋「ええ。異論ないわ」

ビチ「……人の命は地球より重いとかのたまうヤツらが蚊とか命あるものを平気で殺すんだよな。命は等しく平等なんだよ。良いも悪いも含めてな」

フングリ「ぐっ……。お前、何者だよ。ただのアホなゴーストじゃないだろう」

ビチ「俺はアホの坂田。師匠だッ!」

フングリ「いや、名前聞いたわけじゃないし。師匠ってなんだよ」

ビチ「師匠は師匠だ」

香恋「ますます愛し甲斐があるわ。うふふふ」

ビチ「ま、俺が言いたいのはそんなところだ。そっちこそ人の命は地球より重いとか言う前に命について考えろよ。……って、こんな事アホに言わせるな」

フングリ「お前、ただのアホじゃないな」

香恋「そうね。面白いわ」

神さま『いや、無駄に鋭いだけだから。あんまり意味分かって言ってないから』

ビチ「ま、なんにしろ復活させてくれてありがとよ」

香恋「待ちなさい」

ビチ「なんだよ……。ロリッ子。なんか文句でもあるのか。文句は受けつけないぞ」

香恋「お爺ちゃん、私、このゴーストについていくわ。もう決めたの。こいつにはなにかある。そう思えるのよ。それに久しぶりに冒険したいしね」

フングリ「もとよりそのつもりだ。行ってこい。香恋。こいつにはなにかあるからな。それを見極めろ。俺の孫ならばな」

ビチ「今だゴーストって。だから俺はアホの坂田。師匠なの……」

香恋「じゃ、行くわよ。ゴースト」

ビチ「嫌です。俺は異世界転生ハーレムな生活を楽しみにきただけです。お前みたいなつるペタロリッ子と一緒に行動する気は毛頭ありません」

香恋「ブツブツ言ってない。愛するわよ?」

ビチ「は、はひ(はい)ッ!」

香恋「では、出発進行。ヨウソロー。レッツ・ゴー・だべしゃッ!!」

ビチ「やっぱり、情け容赦ない人間だ……。トホホホ」

くわっ。

レベル六、等しく、了。

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【 俺(アホ)が主人公だッ! 、レベル五、平和の為に…… 】

おお。勇者よ。死んでしまうとは何事だ。もう一度気塊をあたえよう。
あ、気塊ぢゃなくて機会だった。気塊って何だよ。
ごめんちゃい。

…――そうして魔物に負けた勇者は甦る。

街の入り口にて。

謎の人「ハア、ハア……、やっと着いた。ここが黄金の羽フングリ殿がいるというコカーラの街か。あともう少しの辛抱だ。待ってろよ。相棒」

酒場にて。

香恋「さて、ゴースト。愛される覚悟はできた?」

ビチ「いや、まったく」

香恋「ま、覚悟しようが、覚悟しなかろうが、どっちにしても愛すけどね」

ビチ「なんて迷惑な愛の押し売りだ。どんだけ愛マニア」

香恋「じゃ、いくわよ。浄化して(愛して)あげる。マジカル……」

ビチ「マジカル?」

香恋「マジカル・トゥインクル・ムーン。鯨豪(爆)」

ビチ「な、なんだ。そのヘンテコな呪文は。いや、呪文なのかすら怪しいぜ。まだファブリーズの方がそれっぽかったぜ」

香恋「ゴースト。あははは。私の愛を感じる? 骨まで愛してあげるわ」

ビチ「その台詞。すでに悪役の域にまで達しておりますな。というかさっきも言ってたけど骨は燃やされてないです。はい」

香恋「逝っけッ!」

ビチ「……とか馬鹿な事を言ってる場合じゃなかった。浄化されるッ!」

お爺ちゃん「……待て。香恋」

香恋「なによ。お爺ちゃんは黙ってて。もう少しで愛の奉仕が完了するだからさ」

お爺ちゃん「こいつはこの世界には必要なヤツなのかもしれん」

香恋「へっ?」

お爺ちゃん「いやな。こいつにはなにかを感じるんだ。普通じゃないなにかをな」

香恋「なにかってなにさ。そんなあやふやな根拠じゃ私の愛は止められないわ。お爺ちゃんは黙ってて。すぐに浄化してみせるからさ」

ビチ「すでに半分以上逝ってます」

お爺ちゃん「香恋、止めろ。ここは俺に任せろ。悪いようにはしない」

香恋「無理。私は私の愛(正義)を執行するのよ。黙ってて」

お爺ちゃん「……香恋」

香恋「何よ。お爺ちゃん。そんな怖い顔をしても私の愛は止められないわ」

お爺ちゃん「俺を本気にさせたいのか。先の大戦で大陸の三英傑が一人、黄金の羽と異名をとったこの俺をな。覚悟はできてるんだろうな?」

香恋「……それでも私の愛は止められないわ」

お爺ちゃん「やれやれ。さすが俺の孫だな。強情だ。……よかろう。大陸の三英傑が一人、黄金の羽たる俺様の由縁を少しだけ見せてやろう」

香恋「……お爺ちゃんが本気になるのは三年ぶりね。クス。いいわよ。やろっか」

ビチ「ロリッ子、香恋ちゃんの意識が爺さんにいったから、なんとか浄化されずに済んだけど……問題を先延ばしにしたに過ぎないな。あの喧嘩が終わって、香恋ちゃんが勝てば俺は消される。どうしよう……。頑張れ、爺さん」

突如、酒場のドアが荒々しく開けられる。

謎の人「ハア、ハア……」

香恋「な、なに? 棺桶を引きずったあの人は……」

お爺ちゃん「なんだ。なんだ。突然、現われたあの冒険者は?」

ビチ「……な、なんだ? 以下同文」

謎の人「ハア、ハア。探しましたよ。フングリ殿。こんな所にいたんですか」

ビチ「フングリ? 誰の事だ。俺じゃないよな。俺は坂田ビチだ」

お爺ちゃん「……いかにも俺がフングリだが?」

ビチ「フングリ……。笑ってもいいか? なにを考えてそんな名前になった?」

フングリ「俺を探していたのか。なんだ。何か用があるのか?」

謎の人「はい。大陸の三英傑とまで呼ばれ、黄金の羽の異名を持つ僧侶であるフングリ殿に折り入って頼みがあります」

フングリ「なんだ?」

謎の人「実は拙者ら二人組の魔物ハンターなんですが、戦闘の最中に油断をしてしまい、相棒がこの様な姿になってしまったのです」

フングリ「……棺桶か。死んだという事だな。で?」

魔物ハンターA「フングリ殿に折り入って頼みたい事は相棒の復活です」

フングリ「……」

魔物ハンターA「復活は並の僧侶では無理難題。ゆえにフングリ殿に会う為、遙々、このコカーラまで足を運んだというわけです」

ビチ「へっ? そうなの? 俺、僧侶だったら誰でも復活させられると思ってた。もちろん香恋ちゃんも愛の方向を間違えてるだけでさ。できると思ってた」

フングリ「無理難題か……。確かにな。孫娘香恋ですら復活の儀は行えん」

魔物ハンターA「復活させてはもらえないでしょうか」

フングリ「……」

魔物ハンターA「お頼みします。この通りです……。フングリ殿だけが頼りなんです。その為に遙々、コカーラまで来たのですから」

フングリ「……うむ。良かろう。頭を上げろ。復活させてやろう。普段はこんなに簡単に復活させないんだがな。相棒思いのお前に免じて復活させてやろう」

ビチ「シリアスな流れに尻込みしちったしたり顔の俺……。い、いかん。アホパワーが足りん。シリアス反対ッ!」

魔物ハンターA「おお。良かった。助かります。では早速」

フングリ「うむ。香恋、ゴースト、ちょっと待ってろ。こちらの仕事を終わらせてから続きをやろうぞ。いいな?」

香恋「納得できないけど、ま、納得するしかないわさ」

ビチ「しり、しり、しり、お知り合い」

それから三時間後……。

魔物ハンターA「どうもありがとうございます。感謝しても感謝しきれません」

フングリ「うむ。顔をあげろ。当然の事をしたまでだ」

魔物ハンターB「俺は死んでいたのか? なんの感覚もなかったぞ」

魔物ハンターA「ば、馬鹿。頭を下げろ。この人に救われたんだぞ。それにしても死んだお前の棺桶を引きずってここまで来た甲斐があったってもんだ」

フングリ「ま、気にするな。それよりこれからも世界の平和の為、二人で協力して魔物ハンターを続けてくれよ。幸運を」

魔物ハンターA「はっ。ありがとうございます。フングリ殿」

魔物ハンターB「ありがとうございます」

フングリ「うむ。ではな」

香恋「……なんだったのよ。下らない茶番だったわね」

ビチ「茶番って……」

フングリ「では続きをやろうか。香恋?」

香恋「いいわよ。やろっか」

ビチ「……結局、この二人は、どうにも止まらないわけね。お爺ちゃん、頑張れッ!」

それから三時間後……。

香恋「ハア、ハア……。さすがお爺ちゃんね。でも私の愛は負けないわ」

フングリ「そういうお前こそ、さすがは俺の孫か。俺の本気をこうも受け流されると倍疲れるわ。さては隠れて修業していたな?」

香恋「うふふふ。どうでしょうね」

ビチ「てか、戦いの描写省略されちまったよッ! うむむ。さすが会話劇」

フングリ「……くっ。このまま戦っても決着は着かないだろうな。では、こうするのはどうだ。香恋よ」

香恋「なによ。もうへばったのお爺ちゃん?」

フングリ「ああ。へばった。寄る年波には勝てんよ。だから妥協案だ」

香恋「妥協案?」

フングリ「そうだ。お前の意見と俺の意見の中間をとる」

香恋「中間? 私は私の愛が執行できればそれでいいけど……。どんな案よ?」

フングリ「ゴースト。あいつを復活させる。そして香恋、お前が目付役となれ。そうして下らないヤツだった場合、浄化すればいいだろう」

香恋「……確かに濃厚すぎるほど愛せるわね」

ビチ「はい。はい。反対ッ! なんで俺がこの愛マニアの愛と一緒に行動せねばならないんだ。それに下らないヤツだったら浄化するだと? 俺に人権は?」

香恋「うっさい。今すぐ愛するわよ?」

ビチ「……」

香恋「よし。お爺ちゃん、その案に乗ったわ。ゴースト、あんたを復活させるわ」

フングリ「いや、復活させるのは俺だからな。香恋」

香恋「……」

ビチ「はい。お前らに一つ言いたいッ!」

フングリ「なんだ?」

ビチ「俺が下らない人間だったら、もう一度、殺し浄化するだと? お前らは僧侶だろ。そんな命を弄ぶような事をしてもいいのか?」

香恋「……」

フングリ「……」

ビチ「そもそも復活させる魂と浄化する魂の境界線はなんだ?」

香恋「……」

フングリ「……」

ビチ「あの魔物ハンター達は世界の平和の為に働いているから復活。俺は酒場にきて騒がせたゴーストだから浄化だと? ふざけんなッ! どっちも一生懸命生きてきて、結果、死んだに過ぎないんだぞ? ああん?」

香恋「……」

フングリ「……」

ビチ「差別じゃないのか。差別だッ!」

香恋「そうね。そうかもしれないわ。私は全てを平等に愛する為に生まれてきたの。そんな私が差別だなんて……。自分でも気づかなかったわ」

フングリ「……香恋よ」

香恋「なによ。お爺ちゃん?」

フングリ「だからあいつは何かあるって言っただろ。これだよ。だろ?」

香恋「そうね。確かに、あいつには何かあるのかもしれないわ」

神さま「ちゃお。珍しく熱血しておるのう」

ビチ「神さまか。うぜえ」

神さま「あの二人はなんだか感心しておるがワシから一言いっておこう。こいつは便所の電球。無駄に明るいヤツなんじゃ。だから無駄に鋭いだけじゃ」

ビチ「ていうか……」

神さま「?」

ビチ「この暇人。……世界は本当に平和なんだな」

神さま「うっさいわ。アホが」

ビチ「おう。俺はアホじゃ。アホのみで世界を獲る坂田ビチ様じゃ。コラッ!!」

くわっ。

レベル五、平和の為に……、了。

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【 ドンマイ 】

「ドンマイ、ドンマイ。俺、ドンマイだ。次だ。次、頑張ろう」

テストの学年順位が発表された。
今回は一教科でも赤点があれば留年が決定する。
留年をかけて望んだテストだったが、案の定、赤点ばかりでドンマイだった。

でも順位が前回より良ければ、それでドンマイでいいだろう。

前回の順位が学年最下位の三つ上。

前回の順位が悪すぎて、さすがにこれ以下はないだろうと高を括っていた。
しかし、いざ学年順位が発表されて、俺は愕然とした。
徹夜して猛勉強したのに……。

最下位の二つ上。

何と、学年順位が前回より一つ下がってしまったのだ。
俺は自分の目を疑った。あり得ないと。
信じたくなかった。

いくら脳筋な俺だろうと、今回の結果はドンマイとはとても言えなかった。

最悪だ。
このままでは留年どころの騒ぎか退学の危機さえある。
さすがにこの順位は不味い。

いや、退学はちょっと大げさだろうとな?

俺の親父も脳筋なんだが、高校くらい出ておけと高校に進学させてくれた。
しかし俺はいつまでもドンマイと勉強をしなかった。
そうして今の順位になったのだ。

当然、親父も怒り、今度、順位を下げたら退学して就職だと約束させられたのだ。

さすがにこれはヤバイ。

多分、親父も退学とは大げさに言ったんだろうけどな。
だって、中学を出て働くと言った俺を無理矢理進学させたのは親父だからな。
でも一発くらいは殴られないと。
ちくしょう。

この状況は、さすがの脳天気な俺でもドンマイとは言えない状況だった。
そうして、暗い顔をしていると友達が近づいてきた。
学年順位が書いてある紙を見ている。

「最下位から二つ上か……」

「ああ。最悪だよ。俺って何でこんなに頭が悪いんだろうな。低脳ってヤツか?」

「ドンマイだ」

「何がだよ。低脳な俺を馬鹿にしてるのか?」

「……違うよ。その低脳っぷりなお前より順位が下の俺の順位にドンマイだ」

俺より、低い順位が誰なのか確認した。
そこには友達がいた。
……。

「ドンマイ。俺とお前。次、頑張ろうな。くははは」

「おう。ドンマイだな。よろしく」

ドンマイ、了。

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【 ラスボス 】

…――混沌の中で生まれた。

生まれた時から戦う事を宿命づけられていたのかもしれない。
俺は生まれついてのチートだった。
ゆえに強すぎる俺。

最強。

単純なそれが俺の称号だった。
それから俺は成長し、最強という称号をもっと確固たるものへと昇華していった。
周りの期待に応え、俺は最強の更に上を目指し鍛錬し続けたのだ。

ちょうど魔王が生まれたと噂になった時代であった。

「ここまで来るのは、本当に長かったな。でも今日で全てが終わるぞ。よしッ!」

「そうですね。今、目の前にいる相手が最後の敵です」

相棒と話す俺。
そして、目の前には憎き最後の敵。
今日、この敵と全力で戦い、無事に勝利すれば全てが終わるのだ。

「行くぞ。絶対に負けない」

「はいッ!」

俺と相棒は目の前の敵を全力で叩き潰すと意気込んで戦闘に挑んだ。
そして遂に長き因縁に終止符を打ち勝利した。
全てが終わったのだ。

…――ピーンポン。世界は暗黒の力によって支配されました。

「ハァ、ハァ。やったぜ」

「やりましたね。やっと倒す事ができました。これで終わりです。魔王様」

「フハハッ。やっと世界は最強である魔王(オレ)のものだッ!」

くわっ。

ラスボス、了。

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【 俺(アホ)が主人公だッ! 、レベル四、ロリッ子 】

愛するという事。
それは何も難しい事ではない。唯々、相手を思いやり、相手を救う事を言う。
しかし愛には様々な形がある。

親子の愛。恋人同士の愛。師弟の愛。神の愛など……。

そして。
また一つの愛の形を持った愛マニアが現る事となる。
愛は世界を救うのだと心の底から信じ続けるている一人の愛マニアが……。

ビチ「骨まで愛してゴーストだけど。るるら~♪ 愛が欲しいのよ。るらら~♪ 骨は燃やされてないけどなッ!」

神さま「何じゃ。そのキショい歌は?」

ビチ「作詞・作曲、坂田ビチ」

神さま「……」

ビチ「ていうか何だよ。神さま。まだいたのかよ。もう帰ったのかと思ったぜ」

神さま「いや、帰ろうと思ったんじゃがな。ちと心配でのう」

ビチ「よっぽど世界が平和なんだろうな」

神さま「?」

ビチ「神さまが俺みたいなアホ一人の心配ができるなんて、よっぽど世界は平和じゃなければ無理だろ? だって、平和じゃなきゃ俺より世界の心配をするしな」

神さま「お前、無駄に鋭いのう……」

ビチ「アホじゃけい。アホはトイレの電球って言うだろうが」

神さま「トイレの電球とな?」

ビチ「ああ。無駄に明るいってな。それの鋭い版だ」

神さま「お前、本当に無駄に鋭いな……」

ビチ「で、……街への道は、こっちであってるのか? 神さま(ナビ)よ」

神さま「ナビ扱いか。ワシね、一応、神よ。神。ゴット」

ビチ「それにしてもゴーストってのは楽だな。魔物も魔物には襲って来ないし、疲れないし、腹も減らない。一生、このままでもいいけど……、女を愛せないのが痛すぎる。俺が目指しているのは異世界転生ハーレムの主人公だからな」

神さま「……心配するだけ損じゃったか。やれやれ」

ビチ「愛、愛。愛、愛。愛、愛。愛、愛。おサルさんだよ。るらるら~♪」

神さま「うむ。いつものアホぶりだな。アホだから心配ないか。ではビチよ。異世界ライフを存分に楽しめ。ワシはもう行くぞ。また何かあったら呼べ。時間が許す限り現われるぞ」

ビチ「神さま。あんた、本当にヒマなんだな」

神さま「うっさいわ」

ビチ「とか言ってる内に、どうやら無事に街に着いたみたいだぞ」

街の入り口のモブ「ようこそ。コカーラの街へ」

ビチ「うほっ。コカーラか。懐かしいな。何もかもが懐かしい。俺も別世界のコカーラの街の入り口でモブをやってたからな。頑張れよ。入り口モブ。お、今度は通行人モブか。街っぽいな」

通行人A「教会から神父が消えたらしい」

通行人B「街の名物ロザンヌ教会の神父? 神父としての腕は世界屈指だけど酒が好きだからな。大方、どっかで飲んでるんじゃないの。いつもの事だぜ」

通行人A「一応、酒は禁止されているからな。逃げたって事か」

通行人B「ああ。そういう事った」

ビチ「……うむ。いかにもフラグっぽい会話だな。しかも聞いてもいないのに聞こえるって、それこそフラグだろ。酒飲みの神父ってキャラもな。俺はそんなもんに興味はない。神父は男だからな。男の僧侶に用はない。とりあえず酒場だ。仲間と言えば酒場と相場が決まってるだろう。よし、行こう」

ロリッ子「待った。愛してあげるわ」

ビチ「?」

ロリッ子「愛してあげると言ってるのよ。聞こえなかった」

ビチ「いや、君。十三歳くらいでしょ? 悪いけど俺ロリコンじゃないから間に合ってます。他を当たってくれ。ほれ。あそこにいる汗かきデブとか……」

ロリッ子「うっさい。子供扱いしないでッ! ゴーストのくせに」

ビチ「……ゴースト」

ロリッ子「そうじゃない。あんたゴーストでしょ?」

ビチ「忘れてた。俺、骨すらも燃やされてゴーストになってたんだ。あれ? でもじゃ、何でこのロリッ子は俺が見えるんだ? 魔物同士だったらいざ知らず、このロリッ子はれっきとした人間だ。霊能力でもない限り見えないはず……」

ロリッ子「覚悟しなさい。愛してあげるわ」

ビチ「……その愛って」

ロリッ子「そうよ。私の愛という聖なる力であんたを苦しみから救って(成仏させて)あげるのよ。安らかに眠りなさい」

ビチ「そっちかいッ!」

ロリッ子「うふふふ。覚悟なさい。濃厚に愛してあげるわよ。さまよえる魂」

ビチ「そんな愛いらねえよ。いくら俺が愛に飢えてるからってさ。アホにはアホなりの生き方があるんだよ。他でやってくれ」

ロリッ子「さあ、観念して成仏しなさいッ!」

ビチ「ヤダ」

ロリッ子「問答無用。いくわよ。トウモロコシの神よ。加護をッ! ファブリーズ」

ビッチ「ファブリーズ……。多分、浄化の呪文だな。消臭ってか?」

ロリッ子「はあああッ!」

ビッチ「い、いかん。徐々に俺の体が浄化されつつあるぞ。ヤ、ヤバイ。ここは逃げるに限る。酒場にいけば未成年は入れない。という事は俺は助かる訳だ。仲間も探せるしな。よし走るぞ。ゴーストだけど」

ロリッ子「ああ。逃げる気? コラ、待ちなさい」

ビチ「こういう時、ゴーストってのは本当に便利だ。空気をかき分け足を使って走る人間と違って、無抵抗で空気をぬうように飛べるからな。あははは。追いつけまい。ロリッ子よ。俺は酒場に逃げ込むぞ」

ロリッ子「逃がさないわよ。コラ。どこまでもいっても追っていくからね」

ビチ「……と、未成年立ち入り禁止の酒場に逃げ込んだのはいいが。さて、これからどうしたもんか。外にはロリッ子が俺を除霊しようと待ち構えているしな。ここはとっとと僧侶を仲間にして生き返らせてもらうか」

酔っぱらい「うい~…。もう一杯」

ビチ「あの酔っぱらい僧侶っぽいな。でもへべれけに酔っぱらってるぞ。一応、僧侶は聖職者で酒は禁止だろうが。あいつはパス。男だしな」

屈強な戦士「ファイト一発ッ!」

ビチ「おっ。あの戦士、どこかで見た事があるぞ。確か四草めぐるの小説で……」

インテリ女僧侶「もう。戦士はいつもそれなんだから」

ビチ「おっ。あの僧侶だったらいいかも。でもあの僧侶もどこかで見た事があるぞ。やっぱり四草めぐるの小説で……」

インテリ女僧侶「さあ、みんなもう帰るわよ。充分に飲んだでしょ」

ビチ「よし。決めた。あの女僧侶だ。あの……」

インテリ女僧侶「ゴ、ゴ、ゴースト。何でよ。何で街の中に魔物がいるわけ?」

仲間の魔法使い「何? 僧侶、魔物か。成敗してくれるわッ!」

仲間の勇者っぽい人「じゃ、みんな作戦はガンガンいこうぜでよろしくッ!」

仲間の屈強な戦士「ファイト一発ッ!」

ビチ「うおっ。さっきゴーストは便利とか言ったけど、前言撤回。敵だと認識されたらしい。ゴーストだしな。不便で不幸で不遇過ぎる」

酔っぱらい「……ちょっと待てお前ら」

勇者っぽい人「何だ? 酔っぱらい。魔物を倒す事に何か不満があるのか?」

酔っぱらい「いや、ねえよ。ただな。ここは酒場だ。みんな気持ちよく飲んでる。そんな所で暴れたらどうなると思うんだ。外でやれ。外でな。俺は気持ち良く飲みたいんだ。何人たりとも俺の一人酒盛りは邪魔させねえ」

ビチ「……だから外にはロリッ子がいるっての。果てしなく涙が止まらないッ!」

屈強な戦士「何だ? やるってのか?」

酔っぱらい「やらねえよ。ていうか脳筋なお前はファイト一発ッ! とでも言ってろや。あははは」

屈強な戦士「テメエ、ぶっ殺す。ファ、ファイト一発ッ!」

酔っぱらい「くくくっ」

インテリ女僧侶「戦士、止めなさい。この人、かなりの手練れよ。私達すらしのぐ力を隠し持ってるわ。今の私達じゃ勝てないわ」

酔っぱらい「そちらの僧侶さんは、よく分かってるじゃないの。テメエら死にたくなければ俺の一人酒盛りを邪魔するな。外でやれ。外で」

勇者っぽい人「うむ。外か。確かに一理あるな。よし。ゴースト、外に出るぞ」

ロリッ子「ハア、ハア。やっと追いついたわ」

ビチ「ロ、ロリッ子ッ!」

酔っぱらい「うん? また俺の一人酒盛りを邪魔しようとする輩か?」

ビチ「てか、ロリッ子のヤツ、未成年お断りの酒場に普通に入ってきてるし……。状況が余計に悪化したぜ。尻の穴がちりちりするぜ」

ロリッ子「ゴースト、この酒場は顔見知りなのよ。お爺ちゃんが常連だからね。酔っぱらったお爺ちゃんを連れて帰るのが私の役目なのよ。だから入れるの。ここに逃げ込んだのが運の尽きね。参った? 愛してあげるわ」

ビチ「……にゃるほどな。激しく涙が溢れて止まらないッ!」

ロリッ子「って……。お爺ちゃんッ!」

酔っぱらい「か、香恋(かれん)……。うるせえのが現われたな」

ロリッ子改め香恋「お爺ちゃん、またロザンヌ教会を抜けだして、こんな真っ昼間から飲んだくれて。ダメじゃない。お爺ちゃんは神父なんだから」

酔っぱらい改めお爺ちゃん「うるせえよ。何人たりとも俺の一人酒盛りは邪魔させないぜ。たとえお前だろうとしてもな。香恋よ」

ロリッ子改め香恋「何か言った? お爺ちゃんも愛して欲しいの?」

ビチ「……愛」

屈強な戦士「チッ。興が削がれたぜ。行こうぜ。みんな」

インテリ女僧侶「そうね。ゴーストはあの二人が何とかしてくれそうだし、ここは素直に帰った方が得策かもね。行きましょう、勇者」

勇者っぽい人「……そうだな」

ビチ「勇者っぽいヤツらが全員退去していくけど、香恋とかいうロリッ子と酔っぱらいが残った。やっぱり俺は除霊される運命なのか?」

ロリッ子改め香恋「とりあえずお爺ちゃんは後で連れて帰るとして、その前にそこのゴーストを愛してあげないとね。覚悟はいい? ゴースト。愛してあげるわ」

ビチ「いや、そんな愛いらねえし。俺はムチムチバディーの女僧侶とちょめちょめしたいだけだ。未成年は犯罪だしな」

酔っぱらい改めお爺ちゃん「香恋」

ロリッ子改め香恋「何よ。お爺ちゃん」

酔っぱらい改めお爺ちゃん「皆さんにご迷惑だ。もちろん俺の一人酒盛りにもな。やるんだったら外でやれ。外でな」

ロリッ子改め香恋「……その間に逃げる気でしょ。濃厚に愛するわよ?」

酔っぱらい改めお爺ちゃん「ぐっ……バレたか」

ビチ「涙が湧き出る石清水のように止まらない……」

ロリッ子改め香恋「お待たせ。ゴースト。骨抜きになるまで濃密に愛してあげるわ」

ビチ「いや、骨、ここに来る前に燃やされました……」

くわっ。

レベル四、ロリッ子、了。

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【 俺(アホ)が主人公だッ! 、レベル三、アホはすぐに根性と言ふ 】

こうして坂田ビチは、ログ・ガルドという異世界に転生する事となった。
もちろんレベルマイナスでアホという能力だけを持って。
ゆけ。アホ。主人公を目指してッ!

ビチ「……うむ。じゃ、主人公でハーレムを目指してGO! だべしゃ」

……俺は異世界に転送された。

ビチ「殺風景だ。魔物もいないし広がるのは荒野。そして所々に生えている枯れ木。そして地平線。うむ。惚れ惚れするほど閑散としてるな」

神さま「ビチよ」

ビチ「うん? 頭の中に声が……。神さまか。何だ? まだ何かあるのか?」

神さま「体の方はまだ何ともないか?」

ビチ「体?」

神さま「ほら。お前、レベルマイナスで転生しただろうが……」

ビチ「?」

神さま「体力もマイナスなんじゃぞ。大丈夫か?」

ビチ「……体力がマイナス」

神さま「ほら。体力がマイナスって事はな。病気を心配しろというよりも、もう死んでおるんじゃよ。本当に大丈夫か?」

ビチ「安心しろ」

神さま「?」

ビチ「俺はすでに死んでいる」

神さま「北都の拳のパロディか。イチゴ味も出たしな」

ビチ「あたっ。ウッ……。胸の辺りが、痛い」

神さま「だから、そんなアホな事を言っているからそうなるんじゃよ」

ビチ「くくくっ。大丈夫だ。俺がここで倒れれば……」

神さま「倒れればなんじゃ?」

ビチ「ヒロイン登場のフラグが立つ。つまりこの後、俺は見知らぬ美少女に助けられて、それが縁でその美少女と恋に落ちるのだ。うん。主人公っぽい」

神さま「……」

ビチ「あははは。行き倒れ作戦。完璧なプランだ。完璧すぎて自分が怖い」

神さま「ワシはそんな思考に行き着くお前が怖いわ」

ドサと倒れる俺。薄れいく意識……。

ビチ「さあ。こい。次に気づいた時は温かいベットの上で、美少女が……、美少女が……、うふふふ」

と、ここで意識が無くなった。

ビチ「……あれからどれ位経った。十五年位か。美少女、まだかな?」

十五年間放置され骨になった俺。カラスがたかっている。

ビチ「うーん。骨になった俺は今だこうして美少女を待っている訳だが。一向に来ない」

美少女「本当に何もないわね」

ビチ「!」

美少女「道、こっちであってるのかな?」

ビチ「来た。待ちに待ったこの瞬間がたった今来たのだ。十五年待ったぜ。これからは俺の時代がきたのだ。それにしても可愛いな。あの子」

美少女「あれ?」

ビチ「気づいたか? 俺に気づいたのか?」

美少女「まだあんな所にいるの。ああん。もう、早く来なさいよ」

ビチ「?」

美男子「……歩くの速えよ。もう三日も歩いてんだぜ。いい加減疲れたぜ」

ビチ「チッ。男付きかよ。あれはヒロインじゃないな」

美少女「見て。あんな所に骨があるわ」

ビチ「チッ。うるさい。どうせ俺は骨ですよ。転生から十五年経ってるからな」

美男子「どうでもいいよ。どうせ弱っちい冒険者のなれの果てだろ。俺達は魔王を倒す旅を続けてるんだぜ。弱っちい冒険者の事なんてどうでもいいぜ」

美少女「もう」

美男子「それより、ここらで野営しようぜ。もう三日も歩き続けてるから疲れたし、ここらは幸い魔物もいないしな。アレも……ぐふ。ご無沙汰だしよ」

美少女「もう。エッチなんだから。そんな事ばっかり考えてるくせによく魔王を倒すって言えたもんだわね。どの口が言うの?」

美男子「俺はアレって言っただけだぜ。何を想像したんだ。お前の方がエロいだろうが。ふははは」

美少女「もう。意地悪ッ」

美男子「てか、お前もたまってるんだろ」

美少女「訳ないじゃん」

美男子「だったら別々に寝るか? 俺はそれでも構わねえよ」

美少女「ヤダ。一緒に寝る。いいでしょ」

美男子「ほらな。やっぱり女の方が男よりエロいんだよ。本に書いてあったぜ」

ビチ「くっ。主人公を目指す俺の前で何て破廉恥な会話を。ちくしょう。羨ましいぜ。元々、俺は彼女いない歴年齢だったモブだから余計にな」

美男子「ほれ。行くぞ。あそこにテントを張ろうぜ」

美少女「ああん。待ってよ」

ビチ「俺のヒロインはまだか。フラグが立ったんだろ? 後、何年待てばいいんだ? もうそろそろ待つのも飽きたぜ」

神さま「ビチよ。久しぶりじゃのう。今のお前は星幽体投射状態じゃな」

ビチ「ほ、ほし……?」

神さま「星幽体投射じゃ。アストラル投射とも言う」

ビチ「あ、あ、あ……アホ?」

神さま「……アホはお前じゃ。星幽体投射とは簡単に言うと幽体離脱状態じゃ」

ビチ「幽体離脱……」

神さま「そうじゃ。お前、今、客観的にお前の体を見ているじゃろ」

ビチ「あの骨は俺だな。確かに客観的に見てる」

神さま「いくらアホなお前でも分かるじゃろ。死んだんじゃよ。今のお前は幽霊じゃ。何となくは気づいておたんじゃろ。レベルマイナスだったしな」

ビチ「いや、この後、ヒロインが現われて……」

神さま「残念じゃが、それはない」

ビチ「いや、だって大概のお話では冒頭で主人公が行き倒れて、ヒロインがそれを助けるのが王道であって、すなわちフラグじゃないのか?」

神さま「では聞こう。この十五年間、骨になるまで待って通ったのはあのカップル冒険者以外見かけたか? 他に誰かいたか?」

ビチ「確かに誰も通らなかった」

神さま「そうじゃよ。人が通らないどころか近くに人も住んでおらんわ」

ビチ「神さま。お前、どんな場所に転生させたんだよ」

神さま「だったらビチよ。魔王城の前にでも転生させて欲しかったか?」

ビチ「いや、魔王を倒すのは勇者にでも任せてある。俺は主人公になりたいだけだ」

神さま「じゃろ。だったら文句を言うな」

ビチ「……」

神さま「で、どうする?」

ビチ「何がだよ。俺はこれから異世界転生ハーレム生活を楽しむんだぜ」

神さま「楽しむも何も死んでたら論外じゃろ」

ビチ「大丈夫だ」

神さま「大丈夫じゃと?」

ビチ「アホは死んでも治らないんだ。ゆえに死んでも生き返る。アホパワーでな」

神さま「アホパワーも無力じゃよ。神でも死んだものは生き返らせん」

ビチ「アホの根性見せたるわいッ!」

神さま「アホはすぐに根性とか言い出すのう。根性じゃどうにもならんよ。あきらめよ。もう、よかろう? 十五年もチャンスをやったんじゃ。次はレベルとか能力とか真面目に考えて、普通に転生せよ」

ビチ「根性ッ!」

神さま「じゃから無理じゃと言っておろうが。死んだんじゃ。あきらめよ」

ビチ「根性ッ!」

神さま「無理じゃ。根性じゃどうにもならん事もある。分かれ、ビチよ」

ビチ「根性ッ!」

神さま「じゃから無理じゃと言っておろうが」

しかし、ここで奇跡が起こる。何と骨になった俺が立ち上がったのだ。

神さま「!」

ビチ「死んでも死なねえ。それがアホ。根性ッ!」

神さま「……そんなアホな」

ビチ「アホは死んでも治らないんだ。うおおお。逆に言えば死んでもアホって思考があるって事だ。つまり死んでも死なないのがアホだ」

神さま「ア、アホの三段論法か」

ビチ「ハア、ハア。骨だろうが何だろうが、俺は何度でも立ち上がるぜ」

神さま「そ、そうか。分かったぞ。レベルマイナスが好作用したのじゃな。あり得ないレベルゆえに坂田ビチはアンデット化した訳か」

ビチ「これからは師匠改めほねほねサウルスとして生きていくぜ」

神さま「……ほねほねサウルス」

ビチ「それにしても、この体はとても便利だぞ」

神さま「……」

ビチ「腹は減らないし寒くもないし暑くもない。結構、ラッキーじゃないの?」

神さま「こいつ、どこまでポジティブなアホなんだ」

ビチ「よし。じゃ、これからほねほねサウルスとして主人公を目指すぜ」

そんなビチの耳に届く嬌声。

美少女「ああん。あん。あん。いいわ。きて、きて」

美男子「だろ。やっぱり女の方がいざってなるとエロいんだぜ。一緒にいくぜ」

ビチ「……」

神さま「ビチ、どうした?」

ビチ「ダメだ。この体のままでは女を愛す事ができん。イチャイチャできんッ!」

神さま「……アホや。アホがおる。どうしようもないアホが」

ビチ「よし。決めた。まずは僧侶を仲間にする。僧侶に生き返らしてもらう。もちろんナイスバディーのムチムチ美女なお姉様僧侶を」

神さま「まだあきらめないとは畏れ入ったわ。もう知らん。後は好きにやれ」

ビチ「おう。好きにやるぜ。神さま、色々、ありがとな」

神さま「おう。お前も元気でな。骨じゃが」

ビチ「じゃ、いくぜ。お姉様僧侶、俺を待ってろッ! そして生き返らせろッ! そして俺とイチャイチャするのどうあッ!!」

美少女「……あれ?」

美男子「何だよ。今からいい所なのによ。どうした? 外に何かいるのか?」

美少女「うん。外から声が……、ホ、骨が歩いてるッ!」

美男子「何? 魔物か? スケルトン?」

美少女「スケルトンよッ!」

美男子「くっ。裸だが仕方がない。魔法で焼き尽くしてやるぜ。いくぜッ! ブレスト・ファイヤーッ!!」

そしてスケルトンの俺は、燃やされてまた死んだ……。

ビチ「ゴーストになってますます移動が楽になったぜ。感謝するぜ。チャオッ!」

神さま「どこまでポジティブ!? お前、本当に救いようのないアホや」

レベル三、アホはすぐに根性と言ふ、了。

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【 俺(アホ)が主人公だッ! 、レベル二、転生するのだあ 】

意気揚々と東京タワーから飛び降りた。異世界転生ハーレムな生活を目指して。
しかし異世界転生ものは間に合っているから転生なしと言われた。
そんなアホなと思った。

神さま「……と思ったが転生させてやろう」

ビチ「ほ、本当か!? アホはすぐに騙されるからウソは止めてくれ」

神さま「そんな事では騙さんわい。騙すならもっと別な事で騙すわい。楽しみにしておれ。ワシにはとっておきがあるわい」

ビチ「それって騙すって宣言してるようなものだぜ?」

神さま「ああ。騙す。楽しみにしておれ」

ビチ「騙すって宣言されて騙されるなんて、それこそアホだぜ。ま、俺はアホだがな。喜んで騙されるとしようぞ。ふははは」

神さま「ほんまのアホやな……」

ビチ「だからアホだと言うとろうが。俺はアホなのだ。わははは」

神さま「ま、気を取り直してだ。異世界転生ハーレムな話は間に合っているが、アホが主人公を目指すお話は珍しいからな。気まぐれだ」

ビチ「やった。アホで良かった」

神さま「ワシの気まぐれに感謝せよ。坂田ビチ」

ビチ「……よし。俺は転生してアホだけで天下を獲る。出発ッ(デッパッ)」

神さま「デ、デッパッ……」

ビチ「で、どんな世界に転生するんだ。やっぱり、剣と魔法の世界か? ワクワク」

神さま「剣と魔法の世界、それに科学を足した世界だ」

ビチ「うおっ。やった。何か格好いい設定だな。科学は好きだぞ」

神さま「アホなのに科学が好きなのか?」

ビチ「いや、スマホとかラインとかネットなんかはアホの必須アイテムだぜっ。歩きスマホ最高ッ! イェーイ!!」

神さま「……怒られるぞ。お前」

ビチ「クレーム上等ッ。やんならやるよ。かかってこいやあッ!」

神さま「だからみんなを刺激するな。本当に怒られるぞ。アホがあ……」

ビチ「おう。俺はアホじゃあ」

神さま「まあ、良いだろう。お前の転生する世界の名前をログ・ガルドという。魔物が跋扈し、最近、魔王が甦った世界じゃ。その世界を救うのじゃ」

ビチ「嫌だ」

神さま「何を? 転生したくないと申すのか?」

ビチ「世界を救うのは勇者に任せてある。俺は主人公を目指すだけだ」

神さま「飽くまで主人公を目指す訳か。無駄に潔いな。ま、アホらしくてよいが」

ビチ「イェーイッ!」

神さま「コホン。では転生の前に聞きたい事がある」

ビチ「……何だよ。難しい事はパスだぜ」

神さま「坂田ビチ。お前は自分がアホだと言ったな? ではアホとは何だと思う」

ビチ「アホな俺にそんな事を聞くか。アホにはそんな難しい事は分からん。ネットで調べろ。ググってもいいぜ。ウィキだ」

神さま「うむ。ウィキ禁止。この質問に答えられねばお前の転生はなしだ」

ビチ「しょんなあ。アホな俺には分からんぜよ」

神さま「じゃ、この話はなしだ。安らかに死んでおれ。また何かあったら声をかける。それまで暫しの別れじゃ。じゃあな。アホの坂田。アディオス」

ビチ「ま、待ってプリーズッ!」

神さま「屁をぷすぷす漏らして、ウンコも漏らしそうじゃのう」

ビチ「アホとは……」

神さま「アホとは? 何じゃ。言うてみい」

ビチ「アホとは、すなわち……」

神さま「うむ。もったいぶらずに単刀直入に言うてみい」

ビチ「すなわち……、すなわち……」

神さま「うおっ。ビチの脳が難しい事を考えて、ショートしだしたぞい」

ビチ「電、電磁マン」

神さま「電磁マンって……。今の時代、宇宙警察☆ミーティアわんわんじゃろ」

ビチ「し、知らん。何だそれは。美味いのか。てか神がそんな事をよく知ってるな。お前、神の名を借りたヲタクだろう?」

神さま「……うっ」

ビチ「だろうな。やっぱりヲタクか。ヲタクに生きる資格なし」

神さま「いや、アホに言われたくねえし」

ビチ「だよね」

神さま「本当に分かってるのか? アホが。うむ。ま、アホらしい答えじゃのう。ではアホとは何なのか? 分かるか?」

ビチ「だからアホに聞くな。アホはアホだろう。わんわん」

神さま「……そうじゃな。アホに聞いたワシが間違いじゃったわい。答えはお前自身で探してみろ。アホを極めしある意味勇者なビチよ」

ビチ「だから、そんなものを探す気もないし、俺はアホなだけだ」

神さま「ま、良かろう。合格じゃ。転生させてやろう」

ビチ「合格なの?」

神さま「ああ。合格だ。それだけアホならば面白いお話になろうぞ」

ビチ「何の話か分からんが、ま、いっか。アホだし」

神さま「そのアホの意味が分かった時、少しは世界が変わるだろうな。お前には期待しておるぞ。坂田ビチ」

ビチ「やった。何が合格なのか分からないけど、ラッキー。異世界転生ハーレムに向かって一直線だ。アホ界に一石を投じてやるぜ」

神さま「そんなに簡単に行くかのう。アホなだけでは辛い世界じゃぞ」

ビチ「アホはどんな所に行っても明るく生きていくのだ。ゆえに異世界転生ハーレムなのだ。夢にまでみた設定だぜ。やったぜ!」

神さま「うむ。では、まずは能力を決めようか。異世界転生もののお約束じゃな」

ビチ「……チートはいらんぞ」

神さま「うむ。分かっておる。知力が邪魔なんじゃろう?」

ビチ「知力はマイナスでお願いします」

神さま「分かっておる。ではレベルも一で良いか。レベルもいらんじゃろう?」

ビチ「マイナスでお願いします」

神さま「一以下か……それはさすがに転生した瞬間に死ぬぞ」

ビチ「マイナスでお願いします」

神さま「うむむ。レベルをマイナスにするのは良いが、体力もマイナスになるぞ。つまり転生した瞬間に死ぬのじゃ。それでも良いのか?」

ビチ「マイナスでお願いします」

神さま「そんなに力強く言われてもな。死ぬんじゃぞ。分かっておるのか?」

ビチ「マイナスでお願いします」

神さま「死ぬ前に殺したくなってきたのはワシだけじゃないはず……だろ?」

ビチ「アホは殺しても死にませんから。マイナスでお願いします」

神さま「ま、負けたわい。マイナスで始めよう。で、何か希望するスキルはあるか? 今、出血大サービス中じゃ。一つ選ばしてやろう」

ビチ「アホでよろしく」

神さま「……お前、本当にアホだけでのし上がるつもりなんじゃな。ほんまのアホや。神さま、ピンチ。こんなにアホなヤツを転生させても良いのか?」

ビチ「いいのデス。アホは世界を救いまへん」

神さま「ま、確かに剣と魔法、そして科学の世界で魔王がいるが、他に勇者もいるしな。魔王は勇者が倒してくれるだろう。お前は思う存分、主人公を目指せるって訳だ。しかもレベルはマイナス。更にスキルはアホ。これでいいのか?」

ビチ「望んでもない世界だな。良かろう」

神さま「ビチ、お前、転生が決まった途端、突然、偉そうになったな。アホがあ」

ビチ「行でえ。剣と魔法、そして科学の世界へ。アッホッ!」

神さま「その前に言っておく事がある」

ビチ「何でっか?」

神さま「何で関西弁? コホン。念の為にこれを持っていけ。飽くまで念の為だ」

ビチ「……何だ。この赤い袋は?」

神さま「武器が入っておる。お前はレベルマイナスでスキルがアホだからな。護身用だ。ワシからの心ばかりの餞別とでも思っておけ」

ビチ「そういえば科学の世界でもあるんだったな。銃か何か?」

神さま「ま、そんな感じだ。念の為にな」

ビチ「うむ。ありがとよ」

神さま「だから何でそんなに偉そうなんだよ。ワシ、神さまよ。神さま」

ビチ「ではいざ逝かん。異世界ハーレムの旅へッ! わははは」

そして転生した。
レベルがマイナスで、アホという能力だけ持って……。
俺はアホだけで主人公を目指すのだッ!

ビチ「で、この袋の中身は何だ? 神は護身用の武器と言っていたが」

ごそごそ。

ビチ「……ってか、ハリセンかいッ!」

パチン。

「騙された。これか騙すってこれの事だったのかよ。ハリセンでこの世を渡れってか。マジ、騙されたぜッ」

俺は再びパチンと岩を叩いた。

ビチ「でも、これ突っ込みに渡せばある意味最強かもな。アホにとってはな」

くわっ。

レベル二、転生するのだあ、了。

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【 連載小説、俺(アホ)が主人公だッ! 】

何となく会話主体のお話を書きたくなったので頑張ってみる。七話、以下続刊。

お話概要。

ビチ。…――ある世界で主人公だったモブ。
そのモブがモブ王をあきらめ、今度は主人公を目指し立ち上がる。
アホな事だけを武器に。

アホ、それは人類最強なクレイジーな力。

そんなアホはアホなだけで、一体、どこまでやれるのだろうか。
アホアホ異世界転生ハーレムな話の開幕です。
※会話主体で話は進みます。

▼俺(アホ)が主人公だッ! 、レベル一、アホ
http://kokolost.blog.fc2.com/blog-entry-654.html
▼俺(アホ)が主人公だッ! 、レベル二、転生するのだあ
http://kokolost.blog.fc2.com/blog-entry-656.html
▼俺(アホ)が主人公だッ! 、レベル三、アホはすぐに根性と言ふ
http://kokolost.blog.fc2.com/blog-entry-657.html
▼ 俺(アホ)が主人公だッ! 、レベル四、ロリッ子
http://kokolost.blog.fc2.com/blog-entry-658.html
▼俺(アホ)が主人公だッ! 、レベル五、平和の為に……
http://kokolost.blog.fc2.com/blog-entry-661.html
▼俺(アホ)が主人公だッ! 、レベル六、等しく
http://kokolost.blog.fc2.com/blog-entry-662.html
▼俺(アホ)が主人公だッ! 、レベル七、仲間
http://kokolost.blog.fc2.com/blog-entry-664.html

俺(アホ)が主人公だッ! 、了。

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四草めぐる

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将来、月に移住したいと思う今日この頃。現実的には一歩、一歩、着実に。基本を大事に。

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