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では、▼以下より、私の世界をお楽しみ下さい。
     

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【 アホです 】

今から前置きの長い文章を読もうと思う。
その文章は、やたらとダラダラと長い前置きを書いている。
こんな前置きが書いてある。

先に言っておきます。
このお話は、まったく意味がありませんので、悪しからずです。

……と、こんな類の文章が羅列されているモノだった。
他にも、まったく意味をなさない文章が書かれていて、うんざりした。
が私は長い前置きを全部、読んだ。

そして、いざ本編へといこうと思ったのだが……。

その前にと書いてある。

私は長い前置きを全て読んだのだ。
更に、ここで、その前にと言われても、もう読みたくないぞと思った。
しかし、これで最後だろうと思い、なんとか読み進めた。

すると、そこには不思議な事が書いてあった。

あなた、今、私の書いた長い前置きの文章を読んでいますね。
それは純然たる事実であり、紛う事なき真実です。
これ以上は読み進めない方がいいです。
アホかと思ってしまうので。

そう、アホかと思うと書かれてあったのだ。

なぜ、この文章を書いたヤツに私の思考まで分るのだと思った。
しかも、なんとかここまで読み進めたが、下らない文章を書くコイツにだ。
何度、前置きが嫌で読む事を放棄しようとした事か。

しかし私は、この素っ頓狂な一節を、なんとか消化して読み進める事にした。

そして、遂に念願の本編がきた。
私は前置きが長く下らなかった分、余計にワクワクした。
もしかしたら、この文章の作者は計算して、書いたのかもしれないと思った。

……と、ここまでが前置きです。
本編は次からです。

その前に。

あなた、今、私の書いた長い前置きの文章を読んでいますね。
それは純然たる事実であり、紛う事なき真実です。
これ以上は読み進めない方がいいです。
アホかと思ってしまうので。

*****

……作者「本編は下の画像です。アホか!w」

アホです、了。

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【 悪魔ちゃんと天使くん、~ その八、理想と空想 】

「例えば、月夜の下、ロンドを踊る、シルクハットをかぶったクロネコ」

サドクが、ゆっくりと語り始めた。
なんだろう。とても大事な事を言っているのは分る。
が、今の銀杏には、サドクがなにを言っているのか、まったく分らなかった。

「例えば、星々をめぐる旅を続ける、紅い目をしたウサギ」

「なにが言いたいの?」

銀杏は少々、イライラしながらサドクに詰め寄る。
しかしサドクは、そんな銀杏をいなしつつ、にこやかに微笑み続ける。
これは銀杏にとって大事な事なんだと。

「これは、お前がまだ純粋だった頃、頭の中で想い描いた夢だ」

「はぁ?」

「まだ分らないか? お前自身が想い描いた夢だぞ」

銀杏はサドクに、そういわれても、まったく思い当たらない事だった。
それどころか、銀杏は宣戦布告されているのだ。
余計にサドクを突っぱねた。

「……まったく意味が分らないわ。私を混乱させるつもり?」

「ふははは。お前も本当にすれたもんだな」

「意味不明で言葉がないわ」

「言葉がないか。だったらこれはどうだ。これも覚えがないというのか?」

サドクは、そういうと一旦、間を空けた。
彼は銀杏にとって、とても大事な事を言おうと心づもりを決めていたのだ。
もし、これでも銀杏が突っぱねたら、彼こそ、もう言葉がないと。

「思い出せ。大空を自由に舞う、悪魔と天使たちのワルツ」

「!」

サドクの言葉に銀杏は反応した。
大空を自由に舞う、悪魔と天使たちのワルツ。この言葉には覚えがあった。
これは、銀杏が、まだ純粋な小学生の頃、想い描いた夢だった。

しかし今まで、サドクが言った事は、所詮、夢物語。

あり得ない事だ。
銀杏が、まだ幼く拙い頃に想い描いた夢だった。
今では、そんな夢物語、取るに足らないモノだと彼女自身、強く信じている。
そう。この世は、全て科学で説明ができるモノなのだと思っている。

「今頃、そんな子供の頃の夢物語を引っ張りだしてきてどうするつもり?」

「それが大事なんだぜ?」

「さっぱり分らないわ。夢なんて空虚でしかない」

「空虚か……」

「はん! そうよ。まったくのナンセンスだわ。出直す事ね」

やはり、銀杏は天才であり、感情より理性が先行するタイプらしい。
せっかくの力強い味方であるサドクを突っぱねた。
しかし、それでもサドクは笑っていた。

「理想の反対って知ってるか?」

「理想の反対?」

「理想の反対の言葉だ。分るか。銀杏?」

「理想の反対は現実じゃない。当たり前だわ。馬鹿にしているの?」

「それが俺の中では違うんだぜ。なんだと思う?」

「……現実以外、なにがあるの?」

銀杏は、またもやサドクに不覚をとり、サドクの言葉に混乱を覚えた。
彼女は今、完全にサドクに遅れをとっている。
世界が羨む才覚を発揮できず。

「俺の中では、理想の反対の言葉は空想だと思っている」

そう。
実の所、これこそ無知の知であり、今まで勘違いしていた銀杏を目覚ました。
すなわち人が十人いれば十通りの答えがあるのだという事である。
しかし、理想の反対が空想だとは……。

「空想?」

「そうだ。空想だ。いいだろう?」

「はん! 馬鹿にしないで。辞書を調べてみる? 理想の反対は現実よ」

「ふははは。辞書だって人が書いているんだぜ?」

「なにが言いたいの!」

「国語辞典を一つとってみても何種類もの辞書が存在するって事だ」

「クッ」

サドクのいう事は、もっともだった。
もしかしたら、この世には理想の反対は空想という辞書があるかもしれない。
なぜならば、たとえ辞書であろうと結局、人が書いているのだから。

しかし分らないのは、なぜ、今、理想の話をしたかだ。

サドクは静かに続ける。
辞書の話など、取るに足らない問題だと。
かたや銀杏は追い詰められ、サドクの言葉を黙って聞くしか道はなかった。

「俺の考え方だが、理想の反対が空想だとするならばだ……」

「……」

「その子供の頃に想い描いた空想こそ大事なんだぜ?」

「なんでよ。空想なんて馬鹿げてるわ」

「お前は理想を達成したくはないのか? その為の空想なんだ」

「意味が分らないわ」

「理想の反対が空想だからだ。分らないか?」

ここまで言われて、銀杏の脳内コンピューターが答えを弾き出した。
一般的に理想の反対は現実と言われている。これがキーだ。
つまり、理想を達成する為には……。

現実をしっかりと見据え、その土台の上で理想を貫くのがベストだろう。

そして、サドクの中では理想の反対は空想だといっている。
先に述べた理想と現実に当てはめれば、空想を実感する必要があるのだろう。
理想を達成する為には。

しかし空想を実感するとは、一体、どういう事をいうのであろうか。

銀杏自身が出した答えは……。
空想を空想だとしっかり認識し、あり得ない事だと理解する事だった。
もしそうであるとするならば、今の銀杏には間違いがない。

「銀杏?」

サドクが優しく銀杏に語りかける。
彼の瞳の中には、蒼く燃えるな下弦の月が明かりをともしていた。
まるで銀杏の事を慈しむように優しいパステルカラーで。

「空想は捨てちゃいけないんだ。空想があるからこそ、理想を貫けるんだ」

「どういう事?」

「空想こそ、理想を貫く為の原動力なんだよ」

銀杏は、ますます混乱した。
サドクの、こんな考え方、今の一度として、出会った事のない考え方だった。
いや、実は、こんな考え方をする人物と一回だけ会っていた。

それは、銀杏の初恋の相手であるが……。

その人物は失踪していた。
つまり、今まで銀杏の才覚を利用していた輩の一人にすぎなかった。
その悲しい出来事がフラッシュバックしてきたのだろうか。

銀杏は決して心を許してはいけないとシグナルが黄色から赤色になった。

そんな銀杏の心を知ってか知らずか、彼は続ける。
ゆっくりと彼女の理解を促すように。
お前だったら分ると。

「現実から理想を見ると、理想は果てしなく遠く思えるだろ?」

「……」

「しかし、空想から理想を想い描く事はできるんだよ」

「何となく言いたい事は分るわ」

「そうだ。理想を貫く為には空想は大事なファクターなんだよ」

「つまり、空想を現実にする為に理想があるのでしょ?」

「そうだ。そして空想はあり得なければ、あり得ないほどいいと思っている」

「そう。志が高い理想ほど、とんでもない空想が必要といいたいわけ?」

「そうだ」

サドクは最後に「そうだ」と言って黙ってしまった。
銀杏に考える時間が与えられたのだ。
そして銀杏は考える。

子供の頃の想い描いた夢物語は、所詮、夢でしかない。
しかし、実は、その夢を現実のモノにすることはできるのである。
たとえば……。

その空想を絵本として形にする。

他にも色々と空想を現実とする手段は考える事ができる。
そうなのだ。夢を想い描くには、まず空想がないと夢は確立しない。
対に空想があって夢が確立する。

夢とは理想。

彼女は空想とは確かに理想と現実の関係に似ていると思った。
銀杏は、この面白い考え方に、そしてサドクという天使に興味を持った。
もう面白い事がないと思っていた彼女が。

私にも知らない事があるのだと。

そう思ったのだ。
無知の知すら理解していると勘違いしていた彼女は確実に目覚めた。
数奇な事に死を予告してきた天使によって彼女は再び生きる気力を得たのだ。
銀杏の瞳の中にも蒼く燃える弧弦の月は映っていた。

彼女の魂の生きる気力をともすように。

空想は現実となる。
ゆえ、彼女には悪魔と天使たちのワルツが現実になるように思えた。
それが、どういう形になるのか、まったく分らない。

分らないが、それは、強く彼女が心の中で想い描いた空想であったのだから。

大空を自由に舞う、悪魔と天使たちのワルツ。
もう一度、想い描いてみた。

温かくなる。

心の奥底にある芯がジィーンと深く共鳴し、感動して。
自然と顔がほころんで、凍った心は溶けた。
彼女は大切な事を思いだしたのだ。

空想か、……と思った。

~ その八、理想と空想、了。

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【 悪魔ちゃんと天使くん、~ その七、宣戦布告 】

「銀杏。お前、意外と素直なのな?」

サドクが、ドキッとする事を平気で口にする。
いや、別に銀杏がサドクを意識し始めたという話ではない。
しかし、銀杏も女の子だ。

しかも中学二年生という男性を意識する思春期真っ直中の女の子なのだ。

案の定、銀杏の頬は高揚し、真っ赤に染まった。
それを見逃さない意地悪、サドク。
またもや平気でいう。

「ふははは。天才といっても、お前も乙女なのな。まさに浜乙女」

その真っ直ぐともいえる言葉と態度に彼女の心も呼応した。
彼女は、サドクが中空に浮いている事を忘れ、徐々に心を許していったのだ。
浜乙女の意味は分らないが。

先に感じた私にも味方がいると、そう思えたのだ。

しかし、それは感情での話。
彼女は、この世界にはもっとも求められている天才少女なのだ。
理性では中空に浮いている天使サドクを拒否した。

つまり、理想としてのサドクは許し、理屈の上のサドクは許さなかったのだ。

一見、大きく矛盾しているように思えよう。
しかし、違うのである。実は理にかなっているのだ。
かみ砕いて説明する。

仮に、自分に好きな異性がいたとする。
では、好きという気持ちは、一体、どこからくる気持ちなのであろうか?
そして、それを考える時、矛盾に気づかないであろうか?

好きな異性の顔はタイプではないとか。私は背が高い人が好きなのだとか。

これは恋愛においての話だけではない。
友達関係においても、この話は通ずるのである。

すなわち、あの人の性格、大嫌い。でもどこか憎めないんだよねという事だ。

キャラと言ってしまえば、それで終わってしまう話だが。
実際には、それは往々にして存在し得る、心理状態なのだという事だ。
ま、今回の場合、正反対だが。

つまり心の奥底ではサドクを求めた銀杏だったが。

理性に強く左右される、表層の意識ではサドクを強く拒否した。
つまり天使など、この世界には存在しないし中空に浮いているのは手品だと。
そう結論づけたのだ。

人間の気持ちとは、いかに複雑怪奇であり、矛盾したモノか。

特に天才と呼ばれる人種は手に負えない。
今、笑ったかと思えば、次の瞬間、泣いているのだ。
子供ともいえるだろう。

……それだけ純粋なのだが。

「ていうか、君、本当に天使なの? 羽根は? 輪っかは?」

そうなのだ。
銀杏の疑問は、もっともだった。
この世界に生きる人間であれば、誰でも不思議に思う点だった。

すなわちサドクは、人間となにも変わらない天使だった。

つまり、羽根もなければ、輪っかもないのだ。
どこにでもいる人間そのものだった。
中空に浮いている事以外。

ゆえに銀杏は強く、サドクを拒否したのであろう。

銀杏が、いくら天才だと言っても、所詮は俗説を信じる人間だったのだから。
そう。俗説的に考えれば、天使は羽根があり、輪っかがある。
しかし、この世界において……。

天使や悪魔とは、人間と同列におかれる人なのである。

人と表現した。
そう。つまり、人間も人の一種であり、天使も悪魔も一緒なのである。
天使や悪魔、そして人間は人というモノなのだ。
この話の詳しくは後述する事にして。

今は、天使や悪魔、そして人間は、人なのだというだけにとどめておこう。

「銀杏。羽根や輪っかがなければ、信じられないか?」

「まぁね」

「お前は、この世界を知らなすぎる。お前の知ってる事が全てじゃねぇぞ?」

この言葉は、銀杏のプライドを酷く傷つけた。
あり得ないほどの天才であったがゆえに下らないプライドがうずいたのだ。
銀杏にはこの世の中で知らない事はないと強く信じていたがゆえに。

病的とも言える、その思い込みは無知の知すら凌駕していた。

私は知らない事すら知っている。
その更に上をいくと。

「その言葉、私への宣戦布告だと捉えるけど?」

「ふははは。馬鹿野郎。もうとっくに宣戦布告しているよ。遅せぇよ」

「クッ!」

どうも銀杏という天才は、サドクの前では形無しになってしまうようだ。
もう彼女のプライドはズタズタだし、一歩、遅れている。
果たしてサドクという天使はなんなのか。

いまだ銀杏にはサドクという天使がどんな存在なのか、理解できないでいた。

しかし確実に彼女の心の氷山は、ゆっくりと瓦解し始めていた。
この調子外れのサドクという天使によって。
決して平坦ではない未来へと。

~ その七、宣戦布告、了。

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【 またまた登場、誤字から男 】

呪いの○○の考察。

呪いの交差点や呪いの踏切など。
呪いの○○は、この世界のどこにでもあるモノだと思う。
今回は、その呪いの○○を確率・統計学的に考えてみたいと思う。

まず、その交差点なり踏切などの交通量はどうか?

大概の場合、事故が起こる交差点や踏切などの交通量は多いのだと思う。
事故の発生件数÷交通量は、多分に一%に満たないと思われる。
ゆえに単発で起こった事故とさほど変わりがない。

しかも、その呪いの○○と呼ばれる場所は、事故が発生しやすい所だと思う。

つまり見通しがきかない交差点だとか。
右折の車が多く、そして抜け道になっている為、単車が多く走る所だとか。
そういった事故の起こりやすい所が、呪いの○○である可能性がある。

ゆえに呪いの○○では、事故が多発しているのではないかと考えるわけだ。

そして、確率・統計学的にいえば、一%に満たないのだ。
呪いの○○での事故は偶然の域を出ないと思う。
単発の事故と一緒で。

次に考えたい事は、呪いの○○での自殺についてだ。

人は死を考える時、死ぬ場所を選ぶ。
つまり、東尋坊で死にたいとか、富士の樹海に行けば死ねると思っている。
ゆえに自殺スポットという場所ができ、自殺が多発するわけだ。
この考え方を念頭に確率・統計学で考えると……。

自殺スポットでの自殺は必然であり、偶然ではないと答えが導き出される。

しかも自殺が多発する場所は得てして事故も起こりやすい環境にある。
これも自殺スポットで自殺が多発する由縁だろう。
ゆえに偶然ではなく必然だと思うのだ。

以上を持っていして、呪いの○○は呪いではなく、単なる偶然だと思う。

つまり、呪いの○○とは自殺をする為の環境が整った場所であり。
かつ事故が起こりやすいだけの場所だと思うのである。
最後に一言。

世の中、みんな、祝ってやる!

以上。四草めぐる博士の考察でありました。
では、では。
草々。

またまた登場、誤字から男、了。

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【 悪魔ちゃんと天使くん、~ 外伝、伝説(後編)、不敗の男 】

「……俺が賭けるモノ。お前が王座を賭けるならば俺も王座でいいだろう?」

堂々たる態度で、オーナーが客の天使を威圧した。
確かに、どちらがロキでるのか分らないのだ。いや、ロキである必要はない。
であれば、オーナーのいう事も一理あると場外の悪魔二人は思った。

どちらの王座も空虚である可能性も捨てきれないのだから。

そして確実に威圧にもなっている。
すなわち、そちらの王座は、ウソだろうと暗黙のうちに宣言していたのだ。
そして自分の方の王座が本当だと認識させ、勝ちを拾う。

この瞬間、オーナーは、勝ちを確信した。

しかし客の天使は、ほくそ笑む。
そしてマルジャバーのオーナーには、とても信じられないような事を告げた。
超一流の打ち手であるオーナーに毅然と対抗するように。

「という事は、この勝負、負けた方が、在りもしない王座を失うわけだな?」

「……なにが言いたいんだ?」

「ロキじゃない方は、つまり負ける方は、なにも賭けていないんだぜ」

「だがお互いロキでなければ、お互いなにも賭けていない事になるだろうが」

「いや、俺はロキだぜ。だからこそ王座を賭けているんだよ」

「俺こそロキだぜ? 悪あがきか?」

「ま、聞け。これでお互いがお互いともロキではないという線は消えたんだ」

「……どういう事だ?」

「俺とお前は、お互いがロキではないと言った後に否定したんだ」

「そうか。俺はお互いがロキではないという事、否定してしまったわけか」

「そうだ。そして、俺が紛う事なきロキだ」

「クククッ。やっぱり、思った通り、面白い奴だったな」

どうやらオーナーは、このうらぶれた客の天使が気になっていたのだ。
だから、今回のような勝負をふっかけたのだ。
面白い奴がいると。

「とにかく、俺たちのどちらかが、ロキという話になるな。間違いないか?」

「ああ。分ったぜ」

「そしてロキでない方、つまり負ける方は、なにも賭けていないんだぜ」

どういう事だろう。
少々、要約する必要があるのかもしれない。

お互いがお互いともロキではないという事は否定されている。

だから、仮にどちらかが、ロキであったとしよう。
それは、どちらでもが、どちらでもいい。
真のロキがいたと仮定するのだ。

そして、双方がお互いに王座を賭けている。

つまりロキではない方は、始めから、ない王座を賭けているという事になる。
そして、真のロキは真っ正直に王座を賭けているというわけだ。
ゆえに客の天使の言い分は……。

その博打では、お互いのリスクが釣り合わないと。

そう言いたいわけだ。
つまり、自分はロキだと主張しているのとなにも変わらなかった。
一瞬、心の隙を突かれた気がしてオーナーがひるむ。
しかし、瞬時に体勢を立て直し。

「ま。実質的には、そういう事になるな。だからどうした?」と答えた。

客の天使の瞳の奥が鋭く光る。
相手は、ロキかどうかは別にして、超一流の勝負師なのである。
普通ならば気後れする場面だが、客の天使は全然、引く様子を見せなかった。
それどころか……。

「グット! 認めたな。これで勝負ありだぜ?」

「なっ……」

オーナーの顔面が青ざめる。
突然、勝負の終了を告げられたのだから。
もちろんマルジャバーのオーナーは、夜の国の王、ロキではない。
ロキではないが……。

「クククッ。フール! まだ分らないのか? お前の負けだ」

オーナーの心がグラグラと揺らぐ。
どこで、ロキではないという事実が暴かれたのだと過去を確認する。
しかし、いくら検索してもオーナーの落ち度はない。
なぜ?

その事実はなかったのに。

むしろ流れは、こちら側にきていた。なぜだ?
そうか。これは勝負師特有のブラフだとオーナーは自身の内で結論づけた。
そして次の言葉を待つ。

「つまり負ける方はなにも失わない。勝つ方もなにも得ないって事だろう?」

「……」

バーのオーナーは言葉を待ち続ける。
つまり、ここでオーナーは行動不能に陥ってしまったわけだ。
不利な状況に追い込まれても、そこで敢えてリスクを拾えなかったのだ。

そして、先にも書いたが。
勝負は自分自身が、いくら不利になろうと動いた方が勝つという原理。
その原理原則に則り、勝負の雌雄は決するのだ。

「そんな馬鹿げた勝負、ロキだったら決してやらないぜ?」

やっと有利な位置を視認できたのであろう。
オーナーは、ブラフという事実を暴く為に動き始めた。
しかし時はすでに遅かった。

「ちょっと待て。それだけで勝負があったなんて、納得できないぜ!」

「お前は、所詮、勝ち続ける事ができない勝負師なんだよ」

先に博打は勝ち続ける事は不可能だと書いた。
しかし、これはロキではない人物に当てはまる言葉であった。
ロキは、稀代の勝負師。

つまり前の勝負での流れを保ち続け、生涯でただの一回も負けた事がない。

そういう規格外の勝負師であった。
故に夜の国の王を、勝負師の世界の王を任されているのだ。
心力、真実を見抜く目、心眼を持つ男、それがロキという人物だった。

不敗の勝負師。

そして、これが別名だ。
しかし確かに、これだけで客の天使がロキである証明にはならない。
が、少なくとも超一流の打ち手であるオーナーはひるんだ。

「待てって。それだけで、どちらがロキか断定するのは、かなり危険だぜ!」

「フッ。まだ分らないか? お前は決してロキじゃないんだよ」

「だから、なんでだ!?」

場外の悪魔二人も意味が分らないと首を傾げる。
流れは、ゆっくりと客の天使に懐に入りつつ、場は客の天使に支配された。
つまり、ロキがどうであれ、この勝負の決着はついたのだ。

「もしお前がロキであれば俺が王座を賭けた時点で勝ちを宣言できるんだぜ」

「!」

オーナーの腕が、わなわなと震えている。
そうなのだ。これはオーナーの唯一の落ち度だった。
オーナーは固まってしまった。
動けないのだ。

「……た、確かに」

悪魔二人にも合点がいった。
確かにうらぶれた天使のいう事は、もっともであったのだから。
うらぶれた男が、在りもしない空虚な王座を賭けた瞬間、勝ち負けは決まる。

「王座を賭けた瞬間に勝ちを宣言するだと……」

「ああ。そこで、この博打の決着はついていたんだぜ?」

仮に、オーナーがロキであれば、相手は在りもしない王座を賭けている。
在りもしないのだから、その時点で即座に勝ちを宣言できるのだ。
これは、オーナーがロキであればでの限定の話だが。
オーナーは、それを見落としていた。
単純明白な要素を。

つまり、決して客の天使がロキであるという証明にはならないが。
オーナーが、ロキではない厳然な事実を告げているのだ。
勝ちを宣言しなかった時点で。

客の天使がロキであろうが、なかろうが、オーナーはロキではないのだ。

それだけ充分だった。
少なくとも、この場にいる皆は納得した。

「そうか。分かった。俺はロキではないと自身で証明してしまったんだな?」

オーナーは潔く負けを認めた。
この行動は自発的であり、人生という大枠の流れを掴む為の布石だった。
オーナーは、やはり最後まで超一流の打ち手であった。

「フッ。そうだ。ロキの不敗の伝説は、いまだ続いているんだぜ?」

「そうだな。面白い奴が現われたから勝負をふっかけたのが間違いだったぜ」

「?」

「分らないか。お前が、その面白い奴だ」

「クククッ。俺が面白い奴だって? ロキじゃないかもしれないんだぜ?」

「ああ。でも勝負をして分った。俺が敵う相手じゃないって」

「フフフッ。無謀だな。俺には、お前の方が面白いぜ」

「だろうな。でも、もう次の勝負の布石を打っているのか? 飽きない奴だ」

「俺にとっちゃ、博打こそ人生であり、博打の中に感動があるんだぜ」

「フッ。そうだな。俺も同種だから、その気持ちよく分るぜ」

外は、いつの間にか、しらみ、夜が明けようとしていた。
しかし、ここは夜の国、常夜の国なのだ。
昼とは寝る時間であった。

「さぁ。お遊びはここまでだ。帰って寝るぜ」

「いいのか。俺は負けたんだぜ? 博打の負けを払わなくても?」

「ああ。ツケといてやるぜ。また来るかもな。その時を楽しみにしてろ」

「つくづく面白い奴だ。博打を打つ事自体が目的なのか?」

「そうだ。俺は博打を打てればいい。勝った後の事なんて考えていないぜ?」

「あの。俺たちは……どうすれば?」

二人の悪魔たちが口をはさむ。
彼の中では、今宵の出来事は多少なりとも刺激になったようだ。
天使の男は、うつむき、ほくそ笑み、続ける。

「ああ。お前らいたのかよ。もう帰ってもいいぜ?」

「いいんですか?」

「ああ。いいぜ。ただし、お前らじゃ生き残れないな。この夜の国では」

そして夜の国の朝はきた。
つまり街が眠る、まばゆいばかりの強い陽射しの朝が。
また夜が来れば街は目覚め、そしてあちらこちらで博打が行われるのだろう。
人々は、博打を打つ事で、自分が生きている事を確かめるのである。

今回の勝負も、その生の確認の中の一つでしかない。

しかし不敗の男は確実に存在する。
今回の天使が、そうであったように誰にも負けないと信じる男が。
この国にはいる。

夜の国の伝説。不敗の男、夜の国の王、ロキは確実に……。

~ 外伝、伝説(後編)、不敗の男、了。

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↑以上! 外伝でしたw
     

【 だからどうした?w 】

「うぅん。僕のマイスィート・ハニー。子猫ちゃん」

げっ!
キモイ顔を私の視界いっぱいにして言う男。
なにが子猫だよ。子猫じゃねぇし。

「ああ。君は野原に咲く一輪のタンポポ。大好きだよ。子猫ちゃん」

だから子猫じゃねぇし。
つうか、きしょいし、死ねって感じ?
私を見るな。私の体が腐るから。マジ、死ねって感じだし。

「僕は思わずキスをしてしまいそうになるよ。死ぬほど好きだ。子猫ちゃん」

だから子猫じゃねぇって言ってるべ?
つうか、キスだと。キモイ顔近づけるんじゃねぇよ。
あり得ねぇし。

「うぅーん。好き。好き!」

「フギャァ! ニャウ! ブギィー!!」

*****

……作者「というわけで、マイ・スィート・ハニーは成描であったとさ」

だからどうした?w、了。

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↑超小さいw、ミニサイズw
     

【 悪魔ちゃんと天使くん、~ 外伝、伝説(中編)、超一流 】

勝負の前にバーのオーナーと客の天使の容貌を伝えておこう。

まず、バーのオーナーなのだが。
彼は水色のカッターシャツに黒のベストを優雅に着こなしていた。
そして、赤い蝶ネクタイが、アクセントになっている。
パンツはベストと対の黒の綿地のスラックス。

彼は洒落た男であった。

顔は、少々、面長だが、馬面という所まではいかない。
いや、むしろ、ちょびひげを生やしている分、いけた男である。
瞳は深いエメラルドグリーン。
髪は紫紺の長髪。

とても異国情緒に溢れた端正な男性であった。

容姿だけで考えれば、この男が稀代の勝負師、ロキと言っても不思議はない。
対して、客の天使であるが……。

うらぶれたと先に書いたように、落ちぶれてみじめな様子がうかがえる。

先に書いておこう。
この客の天使が、ロキである確率は限りなく低い。
ロキは、曲がりなりにも夜の国の王であり、稀代の勝負師なのである。

風姿だけで考えれば、誰でも一目瞭然にオーナーに賭ける。

それほど客の天使は落ちぶれていた。
マルジャバーのオーナーとは、まったくの正反対な男だったのだ。
この洒落たバーで、飲んでいる事自体、おこがましいといえるヤツだった。

いや、だからこそ彼がロキだとも言えるのだが。
すなわち彼は、この勝負に乗り、全ての聴衆を欺き勝つというわけだ。
勘ぐれば、そういう答えを弾き出す事もできるのだ……が。

それにしても客の男はみじめすぎだ。

競馬でいえば大穴。
頭髪はボサボサで、今にも臭ってきそうな感じだ。
服も一週間は洗っていないのだろう。あちこちにシミがあるシャツだった。
顔つきは、ほりが深く、日に焼けて、浅黒い肌をしている。

たとえるならば、浮浪者のそれである。

勝負が始まる前の牽制し合った前哨戦では、客の男が一歩リードした。
しかし、外見だけを見れば、オーナーが追いすがった。
そう。博打とは……。

勝負のグラウンドが、全てではない。

勝負のグラウンドが、全てになってしまう勝負師は二流でしかない。
グラウンド外の些細な変化、そして、呼応するであろう他勝負の流れなど。
その空間の全てを読み切らなければならない。

気温や湿度、天候などなど、全てをコントロールして初めて一流となるのだ。

今回の勝負で言えば、気品はかなりのウエートを占めているのである。
つまり、この勝負、二人のどちらかがロキである必要はない。
相手に、ロキだと信じさせればいいのだ。
もちろん場外の悪魔二人にも。

その点のみで言えば、客の天使はオーナーに遅れをとったわけだ。

なぜなら敢えてみすぼらしい格好をする意味はないのだ。
だから、先に勘ぐった全ての聴衆を欺くという行為は、あまり意味がない。
そう。

どちらもロキである必要はなく、全てを信じさせればいいだけなのだ。

「では、勝負を始めようか?」

マルジャバーのオーナーの言葉で、場に緊張が走る。
場外の悪魔二人の背中にも稲妻が走る。
きりきりと痛む緊張。

「俺はいつでもいいぜ! で、お前はなにを賭けるんだ? 俺は王座だぜ?」

客の天使が、その鋭い緊張感を愉しむようにジャズをハミングした。
精神力だけは客の天使に分があるようだ。
しかし男の余裕とは裏腹に。

場外の勝負は少しずつオーナーがロキであるという方向に転換しつつあった。

二人の悪魔は、オーナーがロキではないと思うが……。
この勝負、オーナーが勝つのではないかと疑心暗鬼に陥りだしたのだ。
そう。

どちらもロキである必要性はないのだから。

そして、マルジャバーのオーナーは、それだけの勝負師だと認識したのだ。
先ほどまで自分たちの勝ちを確信して、余裕だった二人は焦った。
ま、二人のリスクはさほどではないが……。

この二人の悪魔とて、夜の国に来た勝負師の端くれなのだ。

六道が一つ、この夜の国では勝てる勝負で負ける勝負師は人生の敗者なのだ。
博打とは、常に勝ち続ける事は、決して出来ない。
それは当たり前なのだが。

それでも、もっと大枠で人生という流れを掴まなくては、生き残れない。

この夜の国では。
だから勝負に負ける時も流れを作って負けなくてはならない。
人生という大枠での流れを掴む為に。

そんな些細な出来事であったが、場は、確実にオーナーへと傾いていた。

ここでオーナーに油断というスキが出来そうなのだが。
マルジャバーのオーナーは、一流であった。
逆に場を仕切り始めた。

「君ら二人には悪いが、この勝負の顛末を記憶しておいて欲しい。いいか?」

いや、マルジャバーのオーナーは、一流という枠を超えていた。

すなわち超一流だと、そう表現するしかない言葉がない。
一流の打ち手とは、勝負に勝つだけでいい。
しかし超一流となると……。

場外の悪魔二人の打ち筋すら操らねばならない。

次の勝負に今回のツキを持ち越す為に。
ゆえに、このマルジャバーの中、全てを支配する必要性があるのだ。
そうする事で、次の勝負への流れである運を支配するのだ。
運すら味方につける勝負師。

それが、一度めぐってきたツキを逃がさない、超一流の打ち筋であった。

次の勝負すらも範疇にいれ行動しているのだ。
そして、それをいつもの事だとやってのけるオーナーは超一流だった。
ゆえに勝負を仕掛けたのか?
そう思えた。

~ 外伝、伝説(中編)、超一流、了。

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↑当たり前のようにツモるのが勝負師たる由縁w
     

【 悪魔ちゃんと天使くん、~ 外伝、伝説(前編)、ロキ 】

ここは六道が一つ、夜の国。
この世界は、九つの世界から成っている。
六道の六つの国と無、人間界、そして、すなわち天界がある。

そして、六道の六つの国には、それぞれ一人の王がいて国を治めている。

夜の国はロキという稀代の勝負師である天使が治めていた。
今回は、その六道が一つ、夜の国での顛末である。
少々、お耳を拝借する。

……まず、夜の国とはから始めよう。
夜の国とは、六道の娯楽を司っていて、まさに歓楽街であった。
六道の住人の為の娯楽の国であり、悪魔、天使たちが狂喜乱舞する国だ。

一晩で寿命の全てをスッたという話は、ありふれていた。

この国では、一族郎党の寿命を全てを賭け。
全てをなくした者、あるいは全てを手にした者と様々な哀歓が描かれていた。
ゆえに夜の国の別名は、人生の墓場とも呼ばれていた。

悪魔や天使たちは、なぜ、その全てを賭けてまで、熱狂するのか?

それは、今回の事の顛末によって浮き彫りにされるのではないかと思われる。
話は、夜の国の中心街から外れた場末のバーから始まる。
バーの名前をマルジャバーという。
時間はもちろん深夜。

バーは、木で作ったハンドメイドのカウンター席と、テーブル席があった。

照明は間接照明で、窓がない分、薄暗い店内が更に幻想的だった。
音楽は、オーナーの意向で、ジャズがかかっていた。
なんとも洒落たバーであった。

ある日、そのマルジャバーのオーナーである天使の男が言ったのだ。

「俺は夜の国の王、ロキだ。さぁ、信じるか、信じないか? 賭けないか?」

店内には、天使が一人、そして悪魔が二人。
各々、今し方、オーナーに注文したカクテルをすすっている。
突然の賭けに驚く一同。

「フフフッ。面白い話だと思わないか?」

夜の国の中心街から外れた位置に在るマルジャバー。
どう考えても夜の国の王、ロキが経営するバーだとは思えない。
仮にロキが経営していたとして……。

なぜ、こんな場末にバーを開く必要があるのか、誰にも分らなかった。

一人で飲んでいたうらぶれた天使が答える。
すなわちバーのオーナーは、夜の国の王、ロキではないと。
至極当然の流れであり、鉄板であり、これこそ全てを賭けても良かった。

「グット! 賭けるぜ。お前が夜の国の王、ロキじゃない方にな」

素っ頓狂な英語を交え。
そして、バーのオーナーが、その天使に答える。まるで小馬鹿にしたように。
店内のジャズが、ゆっくりとした感じになり、心を揺する。

「クククッ。本当にいいのか? なにを賭けるつもりだ。俺はロキだぜ?」

「イェッス! つまらない勝負だが乗った。俺は王座を賭けるぜ!」

「……王座?」

「その通りだ。すなわち俺が夜の国の王、ロキなんだよ?」

ロキは天使であり、稀代の勝負師だった。
マルジャバーのオーナーでもおかしいし、ここにいる事自体もおかしかった。
つまり、どちらも、あり得るが、同時にあり得ない話だった。
二人が天使であるが故に。

「はははッ。笑わせんなよ! お前が夜の国の王、ロキだと!?」

「笑わせてなんかいないぜ。本当の話だからな」

「そんな与太話、誰が信じるんだ?」

「与太話ね。それだったらお前がロキの方が、よっぽど信憑性がないぜ?」

勝負事とは流れを掴む事であり、すなわち流れを読み切らなければならない。
全体の流れを読み切り、かつ大胆に行動し、流れを掴むのだ。
最終的に流れを掴んだ方が勝つ。
単発の勝負では特に。

それは、たとえイカサマと呼ばれる行為でも、大胆に行動した方が勝つ。

しかし大胆に行動する為には、ある程度の読みも必要だ。
先を読んだ上で、先が自分に不利だとしても、それでも大胆に行動できるか?
それが勝敗を分かつ。

運すらも内包する領域を支配できるか否かが、つまり流れを掴む事なのだ。

今のところ、客の天使の方が流れを掴みつつある。
しかし、バーのオーナーも負けていない。
客の天使を攻める。

「クッ。いいだろう。ただし、お前がロキでなかった場合はどうするんだ?」

「つまり、王座が空虚だという事だな?」

「そうだ。賭けが成立しない」

バーのオーナーは、自分自身が行動を起こす事によって、流れの先を行った。
つまり、全体の流れを読み切って、客の天使の先をいったのである。
こうする事で、流れを自分に持ってきていた。

「だったら、お前がロキだという証拠は、なにかあるのか? 俺はあるぜ!」

飽くまで、掴んだ流れを決して手放さない客の天使。
行動する事によって、自分自身をバーのオーナーの更に先へと導く。
しかし、ここまでは牽制戦。

これから真の勝負が始まるのである。

客である二人の悪魔が、二人の会話に割り込んでくる。
面白いと客の男とオーナーをはやしたてたのだ。
そして賭け始めた。

客の天使とマルジャバーのオーナー、どちらが本物のロキなのか?

いや、こういう結末も考えられる。
客の天使とマルジャバーのオーナーが、どちらもロキではないという結末。
二人の悪魔は、飽くまでロキは、いないと主張している。
そして、客の天使とオーナーに提案してくる。

「俺たちは、お前らがロキじゃない方に飲み代を賭けるぜ! いいか?」

すなわち片方が飲み代をタダにしてもらい、もう片方は奢ってもらうのだ。
夜の国では、こういった出来事は、ごく当たり前の日常だった。
二人の悪魔は、もう勝った気で再びジャズを愉しんだ。

そして、オーナーを一歩、客の天使がリードした形で勝負が始まった。

~ 外伝、伝説(前編)、ロキ、了。

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↑勝負するか?w
     

【 残り物には福がある?w 】

私は、いつも妻の手作り弁当を食べている。

もちろん朝、昼、晩の三食。
妻は朝も早くから、夜遅くまで、弁当作りに精を出している。
いや、むしろ、弁当作りに心血を注いでいる。

レパートリーは60食位あるので、毎日、飽きないで美味しく頂いている。

しかしアレだ。
私は妻に、あまり無理をして欲しくはないと思っているのである。
それだけ妻の弁当作りに対する姿勢は真剣なのだ。
そんな妻のパート先は……。

弁当屋である。

*****

……妻「私は忙しいの。アンタは残り物でも食べてなさい!」

残り物には福がある?w、了。

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↑妻の料理w
     

【 加賀野菜などのブランド野菜 】

ピーマン、一個、340円。高いですよね。では、新築1000万円では?

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↑高いのだ! 高いのだw、ダァー!
     

【 悪魔ちゃんと天使くん、~ その六、撃退 】

「ぼっつあん、刀で、おまっ!」

壺焼きシローと呼ばれた男は朴訥そうな男で、脳みそまで筋肉に見えた。
そして真四角な顔で、イースター島のモアイを思わせる。
髪はパーマがかかって上と左右についている。
ついているとは乱暴だが……。

まさについていた。

サザエさんのそれが、一番、的確な表現であった。
体は、よくマイバッハの中に入っていたなと思わせるほどにでかい。
特記する事といえば、この男の肉体は強靱だという事だろう。
そうとしか表現できない。

いや、逆に凄い事なのかもしれない。

なぜなら肉体が強靱であるとしか表現できないとは、肉体は極なのである。

そう。
肉体だけで言えば、他人の追随を許さないという事だ。
それだけ壺焼きシローは、自分自身の肉体を極限まで鍛え上げていた。

それは、まるで彫刻のような体だった。

壺焼きシローは掲げ挙げるように刀を持っていた。
刀の鞘は、月明かりを反射して、妖しく不気味に光っていた。
邦大が所望した妖刀だ。

「うむ」

邦大が妖刀を手に取り、スラリと鞘から抜いていく。
彼は剣道に多少の覚えがあるのだろう。
その姿はさまになっていた。

「ふははは。お前に俺がやれるのか? 甘いぜ! 坊ちゃん!」

「……今のうちになんとでも言っておけ。お前の遺言になるんだからな」

邦大は上段の構えで、真剣を握りしめた。
そして、邦大は大声で叫んだ。
サドクに向かって。

「いざ尋常に勝負! ガキ! とっとと降りてこい!」

そう。
サドクは今も中空に浮いている。
しかし、邦大も、壺焼きシローも不思議には思わなかったらしい。
ただし今、サドクは二階周辺に浮いているから狙おうにも狙えないのである。

「怖じ気づいたか? ガキ!」

「ふははは。お前ら、アホなのな。俺が浮いてても不思議に思わないのか?」

「そんな事は大した問題ではない。なぜなら……」

「おまっ!」

おまっと叫んだのは、壺焼きシローだった。
壺焼きシローは、邦大を抱えて、サドクに向かってぶん投げた。
邦大の体は、まるで重さを感じさせずに宙を舞って、サドクへと向かった。

「はん! この毛虫が! 邦大さまも飛べるんだよ!」

「おっとと。ふははは。面白れぇ!」

中空で、行われる殺陣。
邦大が握る真剣が、サドクの前髪をかすめる。
サドクの小豆色の逆立てた毛が、少々、邦大の刀に斬られ、舞う。

そう。実の所、邦大と壺焼きシローは誠にアホであった。

邦大の方は、かなりの負けず嫌い。
だからサドクが空を飛べるのならば、自分も飛べなくては気が済まない。
そして、壺焼きシローは肉体を鍛え上げたが故の真性のアホ。

外が騒がしくなった為、窓を少し開け、チラリと外をのぞく、銀杏。

「オー! マイ・女神! 銀杏くん!」

さすが、アホセンサー。
銀杏の一瞬の油断ともいえる、この瞬間を邦大は逃さなかった。
そして、邦大はサドクとの大立ち回りを後回しにして……。

求愛行動にでた。

「ふははは。スキだらけだぜ!」

サドクは、邦大が気を緩めた、その瞬間を確実に捉え、反撃にでた。
しかも邦大は、地球の引力に負け、落下し始めていた。
これは、どう見積もっても邦大の負けだった。

電光石火で、刀を握っている邦大の右手を力強く蹴るサドク。

邦大は痛そうに呻き、そして刀を落とす。
同時に落下して落ちてきた邦大を護るように受け止める壺焼きシロー。
壺焼きシローは、無事、邦大をキャッチして、安心する。

と、受け止められた邦大の頭に放り投げた刀がサクッと刺さる。

「グェッ!」と唸る邦大。

お約束ね。
と、窓の向こう側で、ほくそ笑む銀杏。
そして更に留めを刺さんと、落下してくるサドク。

「邦大。いい事を教えてやるぜ。俺は天使のサドクだ。よく覚えておけ!」

今は分が悪いと、闘いに対する野生の勘を持つ壺焼きシローが決断する。
サドクの追い打ちの蹴りを右腕で捌き、ジリッジリッと後退する。
邦大を抱えながらにしては、軽快な動きだ。

物理的な闘いに関して言えば、壺焼きシローは誰に負けないと自負していた。

壺焼きシローに護られた邦大は負け惜しみを言う。
憎々しげに、でない声を絞って。
さすがの負けず嫌いだ。

「天使サドクだと? 天使だろうと悪魔だろうと関係ない! 討つ!」

その間も、ずっと空から迎撃を続けるサドク。
しかし、全ての攻撃を右腕一本で捌き、マイバッハまで逃げようとしている。
壺焼きシロー、やはり、事、闘いに関してだけ言えば天才的である。

結局、サドクの攻撃は、その全てが無効化されたのだから。

「くっ。今は引いてやる。しかし忘れるな。お前がなんであろうと殺すと!」

「……ていうか壺焼きシロー? お前、強いな」

「俺の話を聞け!」

「うるせぇよ。坊ちゃん。お前は死ね」

「ぼっつあん。今は引くでおまっ。いつでも殺せるでおまっ」

壺焼きシローは、空へ浮けるサドクに対しての対策を練るべきだと主張した。
憎々しげにサドクを激しい憎悪を込め睨む邦大。
制する壺焼きシロー。

これは、銀杏にとっては、あり得ないほどの劇的な出来事であった。

すなわち自分の味方がいると。
財閥の総裁と闘いの天才を敵に回してもひるむ事のない力強い味方が……。
銀杏にとって、そう言い換えても、いい出来事であった。

「ふははは。ま、とにかくだ。アイツらの事は一旦、忘れよう」

サドクは窓の向こう側で固まっている銀杏に言った。
先ほどまで、サドクは銀杏にとって害悪でしかないと思っていたが。
彼女は思いを改めた。

サドクが天使なのか違うのか、それは分らない。
分らないが、銀杏にとってサドクは味方であり、協力者という事は分った。
そして、カラカラと軽い音を立てて、窓を開けサドクを見た。

「一応、お礼は言っておくわ」

「おう」

「だけど勘違いしないでね。完全に信用したわけじゃないから」

「おう。分ってるよ。お前だったらそう言うだろうって」

銀杏には、一つ腑に落ちない点があった。
それは、サドクという天使が、どうも自分の事を知っているようなのだ。
マスコミに晒されていない銀杏のコアなプライベートをだ。
その点をいぶかしんでいた。

そう。
須木邦大の事も知っていた。
なにせ彼は、お前だったらそう言うとだろうと言ったのだ。

「ま、難しく考えるな。天使はこんなもんだ」

いぶかしんでいる銀杏を他所にサドクは二階周辺まで中空を戻り話を進めた。
月は、雲に隠れ、月明かりが途絶えた。
空がぐずつき始めた。

それは、まるで、これからの銀杏の運命を示しているかのようだった。

~ その六、撃退、了。

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↑壺焼きシローのルーツ、その壱w
     

【 明日はどっちだ?w 】

俺さまは一家の大黒柱。
妻も子供たちもそこら辺はきちんと弁えているようだ。
そうやって厳しく教育してきたのだから。

今も夕食がテーブルに並んでいるのだが俺さまの食事だけ不自然なほど豪華。

餃子に焼き肉、刺身。

全部、俺さまが好きな食べ物だ。
妻には、俺さまの食事は、豪華にしろと言ってある。
それが序列をハッキリとさせ、父親を尊敬するようになるのだ。

現に妻や子供たちの夕食は焼き魚とご飯のみ。

俺さまの自尊心も食欲も満足した。
やっぱり今の日本では、これ位、厳しくした方がいいのだろうと思う。
軟弱な日本の父親たちよ。俺さまを見習え。そして立ち上がれ!

明日の日本の為に。

*****

……妻「ていうか旦那の食事は全部、中国産」

明日はどっちだ?w、了。

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↑マックのチキンも怪しいらしいw
     

【 コロシアイ、~ 九の巻、賭け 】

少年は言った。
兄ちゃんはケンカが怖いのかと。
これはれっきとした殺し合いなのだ。それをケンカだとは。
少年は、右手で握ったボールを目の前に突き出す。

「勝負は一回。僕が空振りを獲れば、僕の勝ち。逆に打たれれば僕の負け」

なんだ。
本当に勝負をするつもりなのか?
しかし、僕は、いまだ警戒状態を解くつもりはない。

勝負に負けた方が死ぬとか言い出すつもりだろうと思っていたからだ。

少年は、ころころと笑い、そして告げた。
まるでケンカを楽しむように。

「勝負!」と。

僕は、いまだ少年への警戒心を前面に出し、答えた。

「これは殺し合いの勝負なんだよ。勝負じゃ、済まないんだぜ!」

「兄ちゃんは分かってないね!」

「何がだよ?」

「僕は僕なりに殺し合いを考えたんだ。殺し合うんでしょ?」

「そうだよ。だったら負けた方が死ぬっていう約束での勝負なのか?」

「違うよ。僕は純粋に勝負がしたいだけなんだ。だって僕の能力は……、」

そこまで言った時、僕は少年が何を言いたいのか分かった。
そうなのだ。彼の能力は、勝負に関係がある。
そして、それは殺す事にも通ずる。
きっとそうだ。

「僕の能力は、勝負に負けた方の魂をすっぱ抜く事ができるんだ」

やっぱり……、そうきたか。
そして考え方が、やっぱり幼い。戦う前に自分の能力を敵に教えるなんて。
しかし、幼いからこその強みもあるのだが。

多分、この少年は、ここに招集される時、勝負を強く願ったんだろう。
だから、また無邪気でやっかいな能力を得たんだ。

「魂を抜くだけだから、死ぬ事はないよ」

「……」

「ほら。こういう風になるんだ」

少年は、そう言うと、僕の後ろ辺りをゆびさした。
そこには……。

キョンシーらしき無気力な男がいた。

いや、僕らは同時に二人以上、存在する事ができないはずだ。
キョンシーになるのか。勝負に負ければ。

……これは、死んだ人間だと考えた方が妥当だな。

「どう? 死なないでしょ。僕と勝負する気になった?」

これは完全に少年のペースだ。
しかし、少年は少年なりに更に考えをおし進めていたようだ。
そうなのだ。

この少年の能力は、同時に何人も同じフィールドに存在させる事ができる。

ただし、魂が抜かれた状態でだが。
そして少年が考えは、実は魂を再び注入する事ができるという事だった。
途端。

僕はフィールドから弾き出され……、刹那、再び、このフィールドに戻った。

それは一瞬の出来事だった。
多分、先ほどのキョンシーに魂が注入され、生者となったのだろう。
だから後からきた僕は、フィールドから弾き出されのだ。

二人以上は、存在できないというルールに則り。

そしてキョンシーは、再び魂を抜かれ、また死体となったのだろう。
だから再び僕は少年と相対したのだ。
無邪気な分、性が悪い。

そして少年は、また無邪気に微笑みながら力強く言う。
これもまた新たなタイプの殺し合いなんだと。

そうだな。
この少年に負けたら、キョンシー状態になり、魂を握られる事になる。
確かに物理的には生きているのかもしれない。

しかし、少年に負けるという事は生殺与奪権を相手に与えるという事なのだ。

そして、少年は、野球によほど自信があるのだろう。
キョンシーは僕より、ずっと年上だった。
少年はソイツに勝ったのだろう。

この幼稚な少年が提案する物理的には死なない野球勝負でだ。

確かに人は殺し合いなどという目を背けたくなる行動はできるだけ避けたい。
だからキョンシーになった男は、少年の言う勝負に乗ったのだろう。
どう考えても子供な少年には負けるとは思わず。

……どうする?
僕は、ジッと考えたまま、少年に何も答えなかった。
勝負を受けるにしても、野球ではいけない。

野球は、少年の土俵だ。

少年は待ちきれないと僕をせっつく。
勝負! 勝負! と。
うずうずと。

だから僕は仕方なく言った。

「残念だけど君の提案には乗れないな」

「なんでだよ! 死なないんだよ? それでもダメなの?」

「ああ。ダメだ。そんな見せかけだけの死なないはウソだ。それより、」

「それより……?」

少年は残念そうに僕を見つめた。
そして、僕が提案しようとしている回答を待った。
僕は僕なりに考えた。

この少年を負かし仲間にする方法を。

そうなのだ。
これはチャンスなのだ。
もし、この少年の心に僕の声が響き、そして理解し合えれば……。
ここで同時に何人もの人を同じ場所に存在させる事ができるかもしれないと。
だから僕は、勝ち目のない野球など除外し、必ず勝つ方法で提案をした。

その方法とは……。

次に少年と出会う人物は、男か、女か、という賭けでだ。

そうなのだ。
この方法ならば僕が確実に勝つし、少年を納得させる事ができる。
そして、僕は少年に向かって、ゆっくりと語りかけた。

「君が、次に会うのは男か、女か、それで勝負をつけないか?」と。

少年は不思議そうな顔をして、ポカーンとしていた。
野球の方がいいのにと少しの影を残して。
でも確実に勝負だと。

「僕は、君が次に女の人に出会うと断言できる。それで勝負だ。いいか?」

「……うん。僕は男の人だね。それで勝負が成り立つならいいよ」

しめしめ少年は、僕の提案に乗ってきた。
ま、相手は、自分の能力を発揮できると信じているのだ。
賭けも勝負には間違がないし。

少年が次に出会う人の性別は、僕は女に賭け、少年は男に賭けた。

そして勝負が開始された。

~ 九の巻、賭け、了。

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↑キョンシーw
     

【 リバウンドの心配もなし 】

緊急ダイエット用、究極のダイエット薬品……、その名も超強力下剤。

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↑きたよ。僕、パーマンw
     

【 シッコという映画 】

外は雨が降っている。
雨あしは、とどまる事を知らず、どんどんと強くなっていく。
僕は、おもむろに傘をとりだし、さす。

だって雨がふっているんもん。

僕が傘をさした後、更に雨あしは増していった。
今朝、今日は傘が必要だと判断して、傘を持参してきた。
その勘は的中したわけだ。

しかし隣にいる友人は、とても迷惑そうにしている。

なんでだろう?
決して、傘から滴る水滴が、彼の肩を濡らしているわけではない。
また男同士で、相合い傘というわけでもない。

友人は傘をさすどころか、僕の傘にも入ろうとしない。

雨あしは、更に加速していく。
と呼応するかのようにイライラ感を募らす友人。
なんでだろう?

「つーか、ここ映画館内だから。今、上映中。室内で傘をさすな」

シッコという映画、了。

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↑実は本当にあるんですよw、シッコw
     

【 悪魔ちゃんと天使くん、~ その五、総裁 】

時は再び、今へと戻る。
すなわちサドクと名乗る天使と星埜銀杏が出会った、その日へと。
月は静かに、たたずみ、二人を祝福していた。
そんな二人の下に喧噪が現れた。

「ハロー! 僕の小鳥、星埜銀杏くん。今宵の月夜に誘われて現われたよ!」

これは一体、誰の言葉だろう。
一見、調子外れで素っ頓狂な声だが、明るく軽快な声だった。
いや、軽快というより、むしろ軽率だろう。

天使と名乗ったサドクが、銀杏に密やかにささやく。

「……お! やっときたな! 須木邦大(すき くにひろ)だろ?」

「そのようね。さようなら。今日は日が悪いわ。隠れる」

銀杏は、そういうとさっさと部屋の窓を力強く閉めて隠れてしまった。
今、銀杏の中で、生理的な嫌悪感が沸々と湧いてきていた。
サドクが中空に浮いている事すら忘れて。

すなわち銀杏の天敵が現われた。

と表現すべきだろう。
その天敵は、臆することなく天使と名乗ったサドクに告げる。
余裕の表情(かお)を浮かべ、突き刺すように。

「うん? 君は誰だい?」

「俺が誰か? そんな事より、いいのか? 邦大、銀杏は隠れちまったぜ?」

「オーマイガ! 僕の小鳥、銀杏くん。なぜ隠れるんだい!?」

そう。
須木邦大は、銀杏の許嫁であった。
正確に言及すれば、邦大が銀杏を勝手に気に入り、そう名乗っているだけだ。

だから銀杏にとって頭痛の種でしかない邦大を避けるのは当然だった。

しかし、それでも邦大は引かない。
この男は、自分勝手を絵にしたような男だったのだ。
しかも強引に、常日頃から事あるごとに銀杏を追いかけ回していた。

ここで、少しだけ邦大の容姿を書いておこう。

彼の前髪は長く、後ろと横は綺麗に刈り上げてある。色はブラック。
そして、彼は行動すると前髪をいちいち掻き上げるのだが。
これがまた鬱陶しい。

そして、瞳はハーフなのだろうか、茶色を帯びていた。

視線は陽気で、まるで無邪気な子供のようだ。
背は、かなり高い方に入るだろう。
一見、モデルに見える。

ただし、その整った容姿も彼の性格によって、全てを否定されている。

実の所、彼は、須木財閥の総裁でもあった。
須木グループは、政財界から隣国まで、その支配権を握っている。
そんな財閥の総裁である彼が、横柄になるのは、至って当然な事なのである。

そして今、彼はベンツのマイバッハで乗り付けていた。

マイバッハとは。
メルセデス・ベンツの高級モデルである。
その価格は、今、現在、57の右ハンドルで、五千万円の値をつけている。

「ふははは。マイバッハか!」

サドクが如何にも面白いと挑発するように笑う。
邦大は、銀杏に負けず劣らずの高いプライドを持っていた。
そのプライドがうずく。

「だから君は、僕の小鳥、銀杏くんのなんなんだ! 失礼だぞ! 君!?」

「銀杏を落としたいんだったら、DTSリムジン位は用意しろよ」

「……DTSリムジンだと!?」

「そうだ。オバマが乗っているアレだよ。恐れ入ったか!」

「くっ」

確かに高級車としてはマイバッハもDTSリムジンも甲乙つけがたいが。
あのオバマ大統領が乗用している車を指定するとは……。
しかし、銀杏にはそれだけの価値があった。

彼女の才覚は、世界情勢さえ左右しうるだけのモノであったのだから。
実の所、邦大は、その銀杏の才覚が欲しかっただけなのだ。
しかも喉から手がでるほどに。

今、須木グループは、停滞をして下降気味の気配をみせていた。

すなわち邦大の父、グループ総裁の須木西路(すき にしじ)が倒れたのだ。
邦大の父親は、金儲けには類い希なる才覚を持っていた。
ゆえ父の代では、須木グループは拡大した。

しかし、逆にそれが災いし、邦大の父は教育を怠った。

すなわち教育を施されなかった邦大は、ただの金持ちでしかなった。
ゆえ、父が倒れた後、須木グループを邦大が継いだのだが、迷走を始めた。
須木グループは、分裂しかかっていたのだ。

そこで、邦大は星埜銀杏という逸材を見つけたのである。

つまり邦大も今まで銀杏の才覚に惹かれてきた輩となんら変わらなかった。
銀杏の才覚を利用して、一発逆転を狙っている輩と……。
そして、それを見抜いている銀杏は逃げた。

関わる事を心から嫌悪して、敢えて邦大を攻めずに逃げたのである。

なぜなら相手は財閥の総裁。
しかも腐っても政財界から隣国にまで支配権を持っている財閥なのである。
更に須木グループは、私設の軍隊まで保有していた。
核すら保持しているという噂まである。

これだけ大きな権力に抗う事は、常識的に考えて不正解である。

ゆえに銀杏は、邦大から、須木グループから、逃げ回っていたのである。
しかし、天使サドクと名乗った男は決して引かなかった。
逆に攻めた。

むしろ、サドクは、この問題を解決しなくてはと決意していたのだ。

銀杏にとって、サドクは天の恵みであった。
今、現在、部屋に籠もって顔も出さない彼女は、まったく気づいていないが。
まるで雨の降り続く、梅雨という時期の一時の晴れ間のように。

「ふははは。とりあえず、お前をなんとかしないとな」

「無礼な! 君は何者なんだ?」

「うるせぇよ!」

「くっ! 無礼者! 無礼者が! 僕自ら手討ちにしてくれるわ!」

「ふははは。うせぇんだよ! 少しは黙れや! 坊ちゃん」

「ここに刀を持て。壺焼きシローよ!」

邦大は、マイバッハの運転席に向かって絶叫した。
おつきの運転手に刀の所望をしたのだ。
しかし、壺焼きシローとは?

また変な名前を付けたものだなとサドクは、笑いを堪えきれないでいた。

~ その五、須木財閥、総裁、須木邦大、了。

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↑ここまで大きな財閥となると、すなわち国だなw
     

【 十三日の金曜日 】

今日は、十三日の金曜日。
しかも今年は厄年で、例に漏れず、やっぱり、俺は、ついていなかった。
朝、タバコを買いに出かけたら交通事故に遭ってしまったのだ。

俺は救急車で病院へと運ばれる。

全治三ヶ月だ。
俺が暗い気持ちでいると看護士さんが話しかけてくれた。
俺はのろのろと看護士さんの方を見る。

なに、この看護士さん!
超可愛いじゃん。

俺は運命の出会いかと思った。

……そして、月日は流れ。
俺は事故った時、担当してくれた看護士さんと付き合っている。
そうだな。あの日は、大安吉日だったからな。

このまま結婚までいくかもな。

なにせ大安吉日に出会ったのだからな。
俺は、一人、ほくそ笑んだ。
マジ可愛いなと。

*****

……作者「ごちそうさん。で、一体、どっちなのか、ハッキリしなさいw」

十三日の金曜日、了。

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↑右側が俺の彼女w
     

【 悪魔ちゃんと天使くん、~ その四、無の国というモノ 】

時は、サドクと銀杏との出会いから十年後まで流れる。
そう。きっかりと計ったように十年後まで。
そして場所は……。

無と呼ばれる国だった。

「妾も、やっと退屈なお役目から解放される時がきたのだな?」

達観したよな一人の少女の声が、無の国に響き渡る。
この声は、星埜銀杏のモノではない。
はて、誰だろう?

「鈴音(りんね)さま。長い間、無の管理というお役目、ご苦労さまでした」

鈴音と呼ばれた少女の声に答えた声は、これもまた少女の声だった。
そして、やっと聞き覚えのある声が続く。
それは天使、サドクの声だ。

「ふははは。これでやっと全てが終わったぜ。苦労したぜ!」

「涅槃(ねはん)よ。お前たちの存在はこの世から消される。良いのだな?」

「それは重々、承知の上の決断です」

「うむ。では、サドクよ。お主は世界の叡智たる存在となる。良いか?」

「うるせぇよ。言われなくても分ってるっての」

「そして涅槃よ」

「はい」

「お主は、世界の愛そのものたる存在となる。良いな?」

「はい。承知しております」

と続いた。
今、このどこまでも続くと思われるなにもない無の国で三人が話している。
無という国は、暗く、果てしなく、なにもない空間が続く世界。

「うむ。では、これから先、主らの軌跡は神と魔王へとゆだねられる」

「お前は、どうなるんだよ? 鈴音?」

「無は有となる。故、妾は無の国の王を解任され、主らの創る世界へとゆく」

「ふははは。そこでまた無の国の王でもやるってのか?」

「うむ。そうじゃ。妾は主らの創る世界で、再び無の国の王となる」

「本当に飽きねぇヤツ」

「神や魔王と妾の関係は、悠久に、そういったモノでな。仕方がないのだ」

「つまり神や魔王の相談役という立場が、鈴音さまなのですね」

サドクと鈴音が話している会話のさなかに涅槃と呼ばれた少女が割り込む。
サドクは毒を吐く事しか知らないから、鈴音との仲介しているのだ。
それにしても、鈴音とは、一体。
そして、無の国とは。

「では、これより、創世を始める。良いな? 二人とも?」

そうなのだ。
これから無という空間に新しい世界を構築しようと考えていたのだ。
宇宙の世界の始まりは、確かに、ここに在った。

天地開闢の時は今。

その世界の愛を司る魔王に涅槃を。
その世界の叡智を司る神にサドクを据えようとしていた。
創世である。

そして、どこからともなく、鎮魂歌(レクイエム)が聞こえてくる。

それは、この世界に溢れる愛たる存在、魔王の声だった。
魔王の声は上質なアリアであった。
愛で満ちていく無の国。

そして、涅槃とサドクを導くのが神の役割であった。

この世界の叡智たる存在である神は力強く二人をリードしてゆく。
魔王は彼ら慈しみ、神は彼らの手を引いた。
徐々に二人の存在は消えていった。

世界へと成っていたのだ。

愛たる存在である悪魔と叡智たる存在である天使。
今、その相剋たる二人の魂は交ざり溶け合い一つの世界へ形を変えていった。
創世は、たった今、涅槃とサドクによって成されたのだった。
後、無で鈴音は深い眠りについた。
次の創世まで……。

~ その四、無の国というモノ、了。

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↑ノーコメントw
     

【 パチンコも一緒 】

スクラッチ、三百万円、大当たり。しかし当てるのに使ったお金五百万円也。

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↑ギャンブルとは、そういうものさねw
     

【 悪魔ちゃんと天使くん、~ その三、誘惑 】

「死ぬの?」

銀杏が不思議そうにサドクの言葉を反芻する。
それは当然の行為だろう。
死ぬのだから。

今、日本という国において死ぬという状況は、ほぼあり得ない。

治安もそうだが、第一、死ぬという思想は、どこにも存在していない。
思想とは、また大仰な事を言うと思われよう。
しかし違うのである。

簡単にいうと死を身近に感じていないのだ。

つまり、日本は国によって徴兵される兵役などが一切、存在しない。
徴兵制が敷かれ、否が応でも兵役をこなさねばならぬ場合。
人は、死というものと真剣に向き合うだろう。

そう訓練されるのだと思う。

これは想像の範囲で恣意でしかないのだが死を的確に捉えていなければ……。
もしもの有事の際、戦場にかり出された場合。
まったく役に立たない。
断言できる。

なぜなら殺すという行為は、いくら軍人でも良心の呵責に苛まれるものだ。

自衛隊は存在しているが、ごく一部の志願兵のみでの構成されている。
大体、平素、自衛隊がなにをしている団体なのか。
それすら認識していない人が多いと思う。
そんな世界なのだ。

今、現在の日本という国の現状は。

別に悪い事だとは思わない。
それだけ切迫した状況ではない分、むしろいい事だと捉える。
単純に平和なのだろうと思うだけである。

しかし……。
銀杏の場合は、それに当てはまらないのだが。
日本という国の若者は、なにか少々の障害に阻まれると直ぐに死を考える。
そして死を軽く見て、もう消えたい、死にたいと口にする。

甘いのである。

本当に死にたい人間は、なにも言わず淡々と死に向かって行動する。
口より先に直接的な行動に出て、周りが気づいた時には、すでに死んでいる。
自殺をほのめかす時点で、甘いのである。

「ああ。死ぬんだ。お前の望みが叶うんだぜ? しかもおまけ付きでな」

銀杏は常々思っていた。
どんな行動に出れば、自分自身、苦しまずに一気に逝けるものか。
そして、死までのプロセスを考え、その際、必要な道具も一式揃えてあった。
彼女は、まさに先述した後者の道をたどっていた。

しかし、彼女には、どうしても納得のいかない事があった。

それは命令された事。
彼女は彼女自身の意志で、死にたいと考えていたのだ。
環境的に追い詰められて死ぬのも嫌だし、あまつさえ命令されるなど……。
彼女には、決して考えられない事だった。

しかも相手は真面目に話しても軽くあしらうヤツ。

銀杏の価値観からは、決して考えられない事態だった。
しかし彼女はうつむき加減でほくそ笑んだ。
打開する策を思いついたのだ。

「もし仮に私が生きたい、死にたくないと拒否したら、どうするつもり?」

「その場合は、強制執行だな。お前の死は決定事項なんだからな」

「そう。私の死は運命だというわけね」

「運命……とは、ちょっとニュアンスが違うがな」

「そう。運命ではないと。じゃ、君に、一つ、質問をしてもいいかしら?」

「ああ」

銀杏には、珍しく、相づちをうち、素直に会話を流している。
平生の銀杏からは、とても想像できない。
これはかなり珍しい事である。

なぜなら彼女は相手を追い詰める事しか知らないのだから。

要約すると彼女の今の状態は議論なのである。
相手の話を聞き、その上で持論を相手に伝え、お互い歩み寄るのが議論。
相手を打ち負かす事を至上とする討論とは、似て非なるものだ。

討論はなにも生まない。

ただ敗者をつくり、勝者は優越感に浸る。
そして敗者の恨みは募り、勝者は常に敗者の恨みをかう。
それだけの行為。

江戸時代の仇討ちに似ている。
憎悪の連鎖だ。

つまり仇討ちされた親を持つ子は、再び親を討った者への仇討ちへと旅立つ。

いつまでも終わらない憎悪の連鎖だ。
いくら銀杏に才覚があるといっても、そこら辺りは中学二年生。
そんなに単純明白で意味のない事を重視していた。

理論武装していたが為に。

だから実の所、これは銀杏流討論術の布石を張っている行為だったのだ。
そして、サドクが、ああと答えたが最後、布石をたどり始めた。
冷静に落ち着き払い、淡々と。
スタートだと。

「先に運命ではないと言ったわね。じゃ、私が死ぬ事で得るメリットは?」

「メリット?」

「そうよ。世の中は等価交換なのよ。なにかを得れば、なにかを失う」

ここまで、彼女は、なにも間違っていない。
確実に敷いた布石をたどっている。
いける。

彼女が、そう思った矢先、サドクという天使はとんでない事を告げた。

彼女が議論から討論に移行しようとした矢先だ。
彼女はあり得ないと思った。
しかし現実だった。

「ま、確かにな。しかし、お前は勘違いをしているぜ」

「なに? 等価交換は当たり前でしょ?」

「お前は死ぬ事をデメリットと考えているだろう。違うぜ。メリットなんだ」

「!」

銀杏は確かに自分自身が敷いた布石をたどっていた。
着実に一歩、一歩、冷静にゆっくりと。どこも間違ってはいない。
しかし逆に追い詰められた。

しかも討論に持っていこうとしたのだが、議論のまま終わってしまった。

彼女のプライドは、ズタズタに引き裂かれた。
彼女の人生の上において、初めての敗北だと言っても過言ではない。
誰であろうと、彼女の前では、唯々、平伏していたのにだ。

「ま、敢えてメリットを挙げるとすれば、新しい人生が待ってるって事だな」

新しい人生?
それこそありがた迷惑だわ。
世の中は知り尽くした。故に私は、その存在すら消したいと思っているのに。

「ま、難しく考えるな。力を抜いてリラックスしてろよ」

幽玄な六月の月夜。
灼熱の真昼とは打って変わって、涼やかな夜風が心地がよい。
星たちもさんさんときらめき、彼女を祝福している。
まるで聖者の福音を後押しするように。

しかし、その夜風、そして星たちのきらめきすら彼女には不快だった。

そう。
彼女はサドクの想いとは裏腹に一人、討論にこだわっていたのだ。
しかし彼女のとげとげしい氷の固まりだった心は溶けた。
続く、サドクの言葉で。

「で、俺はさしずめ水先案内人と言ったところだな。安心して任せろ!」

もう銀杏には死を受け入れるしかない所まで追い詰められていた。
いや、追い詰められたとは語弊があるかもしれない。
そこに誘われたて、乗ってしまった。
そういった方が的確だった。

~ その三、誘惑、了。

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↑どんな時も笑いを獲りにゆく。それが芸人道w
     

【 メールのハートマークは怪しい 】

私の好きなモノは、真っ赤なイチゴの乗ったショートケーキ。
私は甘い物には目がないんだ。
ケーキとか大好き。

それからくまのプーさん。まん丸で可愛いと思う。
後、キティーちゃんも好きかな。
だって可愛いじゃん。

そんな私は、今年で、ついに高校生になる。

高校生になったら絶対に吹奏楽部に入ろうと思っている。
担当したい楽器は、フルートかな。
それかピアノ。

ピアノは、小学生の頃から弾いているから、それなりには、できるよ!

そして、高校生になったらしたい事がもう一つある。
それは恋愛をしたいと思っているのだ。
つまり恋。

中学生の時は、奥手で枯れた青春を送ったから。

絶対に芸能人にも負けない位の燃え上がる大恋愛をしてやるんだ!
容姿には自信がないけど、人は顔やスタイルじゃないんだ。
自分磨きを一生懸命やった性格美人なんだから。
自分でいうのもなんだけど。

うふふ。

*****

「隊長、こんな事をのたまう、どうみても厳ついオッさんがいたんですが?」

「……世の中の為にも殺せ。以上」

メールのハートマークは怪しい、了。

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↑最近、疲れています;;
     

【 勝利のイメージが大事 】

私は将棋の天才。
千手先まで、完璧に読み切る事ができる。
しかし、そんな私だが世の中には、私の事は知られていない。

もちろんプロ棋士の手だって、その千手先まで読み切る事ができる。

私は、そこまで読み切る事ができるのだが。
実を言うと、これまでの我が人生において将棋を指し一回も勝った事がない。
なぜって?

対局をすると相手が一手を打つ前に、いつも負ける事が分ってしまうのだ。

だから私は対局開始と同時に投了ですと相手に宣言してしまうのだ。
どう考えても、私は負けてしまうのだから。
嗚呼、勝ちたい。

せっかく千手先まで、読み切る事ができるのになぁ。

*****

……作者「ちゅうか、どんだけ後ろ向きな将棋指しなの。君w」

勝利のイメージが大事、了。

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↑餃子と言えば王将w
     

【 揶揄って誠に遺憾です 】

もし私に今の日本の政治について意見を求められたら、私はこう言うだろう。
さっぱり分りません。政治は政治家に任せていますと。
しかし、この言葉こそ、真ではないだろうか?

例えばだ。
一般人に漫画の描き方を問うて果たして的を得た答えを得られるのだろうか?
その一般人が漫画の描き方に対し、それなりに勉強をしていた場合。

ある程度までは正確な答えを得られる。

しかし結局のつまるところ。
構成や演出、ペンタッチなど漫画家にしか分らない事は、やまほどある。
漫画家によって、それぞれのこだわりなどもあるだろうし。

結局、深い話をしていけば、漫画の描き方は漫画家に聞く以外ないのである。

さて、話を政治に戻そう。
そうなのだ。漫画の描き方の話を漫画家に聞くしかないように。
裏事情も含め、政治の話を的確に答えられるのは、結局、政治家でしかない。

政治にも、いくら素人が勉強しようと理解の及ばない領域があるのだ。

そう。
漫画家の作品に対するこだわりのように。
政治とは政治家にしか分らない事情を含め、千差万別なのだ。
つまり、我々、一市民が聞きかじった程度で云々言う事はおこがましいのだ。

ゆえにリーダー論を……。

*****

「ねぇ? ねぇ? なにを書いているの?」

「ああ。卒論。読んでみる? 結構、面白いモノができたよ!」

「うん。読ませて! 読ませて!」

「どうだい? 結構、面白い事、書いているだろう?」

「って、これウィキのコピペだし。少数派だったらバレないと思ったの!」

「あ。バレた? 済みません。誠に遺憾です」

「政治家の話だけにね」

揶揄って誠に遺憾です、了。

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↑私の公約、有名人のやる気を削ぐバッシングをなんとかしますw
     

【 その昔あった使い捨てカメラ 】

写るんです、再起を賭けて新シリーズ発売! その名も心霊が写るんです。

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↑本当に写ったら売れるだろうなw
     

【 千キロカロリー消費也 】

楽して稼ぐ方法はないかと思案し続け、結局、疲れて眠る俺w

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↑さ、走りましょうw、ハーフレベルw
     

【 姉歯? 】

上の階に行くほど部屋数が増えていくビル。

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↑絶版らしいです;;
     

【 毒を積んでなくてもいいらしいw 】

よくトラックとかで、毒とか表示されているのあるよね。

あれ実はさ。
毒物を運んでいるわけじゃないんだよ。
ほら、あれだよ。トラックの運転手って、気性が荒いじゃん。

で、毒を吐く運転手が乗ってますって意味なんだよ。

ま、あれと一緒だよ。
赤ちゃんが乗っていますって、ヤツ。
よく乗用車の後ろにカッティングシートやステッカーで貼ってあるだろう?
あれ。あれ。

えっ。じゃ、危はなんだって?

そんなの決まっているよ。
あ、先に言っておくね。決して、危険人物が乗っているわけじゃないよ。
でも、危の字を貼ってある車は間違いなく危険なんだけどね。
だから、危の字は、なにを意味しているんだって?
そう慌てるなよ。待って、今、答えるよ。

……誰も乗っていないんだ。

そそ。
この車は勝手に走っている暴走車だよって意味なんだよ。
紛れもなく、危険だろう?

ワイルドだぜぇ~!

*****

……作者「私は『配達中』というボードを親父にとられましたw」

毒を積んでなくてもいいらしいw、了。

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↑危険な世界w
     

【 対象デモクラシー 】

力なき虐げられている少数派を救え!
その号令の下、我らは虐げられている少数派の為、支える会を作った。
そして市民権を勝ち取る為に大規模なデモ行進も行った。

ネス湖にネッシーはいると言って、はばからない彼らの為にだ。

我らは、その名もネス湖にネッシーはいるの会。

*****

……作者「疑問符じゃダメだろう。って、そういう問題ではない?w」

対象デモクラシー、了。

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↑何でもかんでも支えればいいってものではないw
     

【 悪魔ちゃんと天使くん、~ その二、漫然と純然 】

銀杏は世の中に辟易していた。
彼女の類い希なる才覚に数多の人が引き寄せられ、そして利用しようとした。
幾度となく彼女はドロドロとした人間関係の渦中に放り込まれたのだ。
そして他人は必ず銀杏を裏切り、銀杏の元を去っていく。

その負の連鎖が元で、いつしか彼女は生きる事をも苦痛だと感じていたのだ。

彼女の人間嫌いは、そこに端を発していた。
しかし問題は、そんなに単純な事ではないのだが、今はこれにとどめよう。
彼女は声がした方を向いた。

彼女の視線の先、そこには小豆色の髪を逆立てた少年がいた。

銀杏の家は、二階建ての一軒家。
その一軒家の二階の右角が銀杏の部屋だった。

つまり……。
二階で足場が、なにもない場所に少年は敢然と立っていたのだ。
すなわち少年は空中に浮遊していたという事だ。
銀杏は、自分の目を疑った。

「ふははは。俺さまは天使のサドクだ!」

驚きたじろいでいる銀杏を他所に少年は飄々(ひょうひょう)と告げる。
自分が、天使だという漫然たる事実を。
あり得ないと思った。

少年の目は髪と同じ小豆色で天使どころかどことなく悪魔のそれを思わせる。

そして、背は銀杏より、少し大きいといったところか。
銀杏は女子では大きい方なので、この歳の標準の男子からみれば平均か。
それか、それより少し大きい方か。
それ位だ。

鼻はスラッと贅肉が落とされた通った高い鼻だ。

サドクのその容姿は、どことなく危険な香りのする美少年である。
しかし、不良といった感じはない。むしろイタズラ小僧といった感じがする。
ますます彼の風貌は悪魔のそれを彷彿とさせる。

「大天使、サドクさまのお出ましだ! 恐れ入ったか。この乙女野郎!」

なにも答えない彼女に対し、再度、彼の言葉は投げかけられる。
まるで念を押すように太鼓判を持って……。
どうやら寂しいらしい。

「……もう。お前、ノリ悪いな。なにか答えろよ。泣いちゃうぞ!」

とんだ天使だ。
確かに空中浮遊のトリックは銀杏には分らない。
分らないが、一つだけ分る事がある。

「天使だなんて、新手の詐欺かしら? それとも新興宗教?」

銀杏は意を決したようにサドクに向かって答える。
そう。分った事、それは、サドクが彼女にとって害悪でしかないという事だ。
今まで、銀杏を利用してきた人々となんら変わらぬという事実。

それは純然たる事実だった。

銀杏はそう思った。
しかし、サドクは続く言葉で、とんでもない事を言った。
そう。それは今まで彼女を、彼女の才覚を利用してきた人々とは違った。

「つうか、お前、明日の朝には死んでるから」

「……」

銀杏は押し黙った。
それは、至極当然の行為だろう。
なぜなら、この浮遊する怪しい少年は死を宣告してきたのだから!

今の銀杏には、微々たる情報すら渇望していた。

銀杏という人間は普通と違っていた。
自分自身が死ぬ事には、なんら抵抗を感じていない。
しかし、人に命令されて、生き死にを決めるのは納得ができなかったのだ。

なぜ彼女は、自身の死を厭わなかったのか?

それは複雑怪奇な理由であった。
彼女の厭世観は、日常を生きる凡人には推して測る事すらできないのだ。
とにかく中学二年生であるにも関わらず、彼女は達観していた。

世の中を悲観的にみて死にたいとすら思っていたのだ。

つまり健全な精神状態ではなかった。
これは、様々な分野の天才に共通する、ある種の心の闇とでもいおうか。
とにかく、その深く暗い闇が彼女の心を覆い尽くしていたのだ。
六月の凛とした月夜は明確に彼女の心を示していた。

「ふははは。だから、お前は、乙女野郎だっていうんだよ!」

銀杏からの意思表示を受け、サドクが答えた。
乙女野郎の意味は、さっぱり分らないが、銀杏は命令されるのは嫌いだ。
ゆえに微少な情報でも手にしてサドクに反論しようとしていた。

そして……。

彼女の討論は過激だ。

相手を傷つけるなどとは考えない。
手にした情報を元により論理的に相手を追い詰めていく。
相手に反論させるスキすら見せず、淡々と冷静に逃げ場を奪っていく。

実に合理的であり、彼女らしいと言えよう。

しかし実は、この攻撃的な思考が彼女を孤独にしている原因でもあるのだが。
つまり、彼女と袂を分かつ人間は、一度は彼女に追い詰められている。
それを繰り返していくうちに相手は嫌気がさすのである。

「乙女野郎ってなによ? 失礼ね!」

遂に彼女のその討論的な考え方が暴走し始めた。
本当は、彼女自身も気づいているのだ。
孤独の原因を。

そう。彼女は、それだけの才覚を持っている天才なのだ。

自身で自分の弱い所をきっかりと熟知していた。
しかし、彼女も人間。理性だけで理路整然と生きているわけではない。
迷いもすれば、怒りもする。

そして、また一人へ、すなわち孤独へと堕ちていくと思われた。

しかしサドクという天使は、今までの人とは違った。
一見、人間らしくはないが一番、彼女が人間らしい感情の発露を読み取った。
そして銀杏流の考えを打ち砕かんと彼は、ゆっくりと言葉を口にする。

「ふははは。乙女野郎は、乙女野郎って意味だ。この野郎!」

「まるで話にならないわ!」

「ま、そう怒るな。プリプリ魔神が!」

「なによ! プリプリ魔神って。仮にも女の子を前にしているのよ。君は?」

「ふははは。女の子っていうタマじゃねぇだろ? この乙女野郎!」

「なによ。乙女野郎、乙女野郎って、失礼ね!?」

「失礼は百も承知。それが大天使、サドクさまの生き方だ!」

と、まるで小馬鹿にしているように。
しかし、この銀杏流の討論的な考え方には、もっとも効果的な返しだった。
もし真面目に答えていたら、銀杏の言葉の羅列にやられるだろう。

サドクが馬鹿にしたように軽く流したので、逆に銀杏は追い詰められた。

真面目に話しても意味がないと痛感させられたのだ。
このサドクという天使、侮れないと銀杏は、心の奥底で強く思った。
一見、間抜けな会話に見えるが。

そうなのだ。
ロジックを駆使する銀杏にとっては痛恨の一撃だったのだ。
そして微かにだが、彼が天使であるという因子を認識させられた節があった。

「……本当に天使なの?」

彼女は彼女の中に生まれた微かな疑問を彼に投げかけた。
確定ではないが、もしかしたらという可能性すら潰したかったのだ。
彼女としては。

「ま、そんなに難しく考えるな。天使がいても、いなくてもいいだろうが?」

彼の答えは至極当然な答えだった。
当たり前すぎて、銀杏は、また言葉を失って押し黙ってしまった。
一体、この天使は、なにを考えているのか、さっぱり分らなかったがゆえに。

「とにかく、お前の明日の死は決定事項だ! 以上!」

と、サドクは言った。
まるで判決文を読む裁判官のように。
死ぬのは構わないが、なぜ命令されるのか銀杏には分らなかったが。

~ その二、漫然と純然、了。

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↑ヲタ飯w
     

【 季節外れの雪景色 】

「白髪は抜くと二本になって生えてくるんだって」

俺が、夢中になって白髪を抜いている側で、友達が語りかけてくる。
しかし俺は友の忠告など、まったく耳を貸すつもりはない。
そんなモノは民間伝承に過ぎないのだから。
医学を信じる。

「でもさ。いいのかよ? お前の頭髪から白髪を抜いたら……」

しつこい。
俺は民間伝承に耳を貸すつもりはない。
俺は、なお一層、白髪を根絶すべく、抜く事に命を賭けた。

「というか、お前の頭、白髪しかないし。禿げるぞ」

ヴッ。
いたい所を突かれた。
確かに俺の頭は白髪で雪が積もったように真っ白だった。

*****

……作者「緩衝材のプチプチを潰す感覚に似ていますねw」

季節外れの雪景色 、了。

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↑ひょっとして育毛剤は必要ないのではw
プロフィール

四草めぐる

Author:四草めぐる
将来、月に移住したいと思う今日この頃。現実的には一歩、一歩、着実に。基本を大事に。

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